輝く断片のあつめかた

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掌編「目覚め」日向永遠

「目覚め」日向永遠


粒子は粒であると同時に波である。すべての物質は波からできている。(ある科学者の言葉より)

*********
 いったいなんの集まりなのだろう。その中の一人になっているのにそれが解らない。四方八方から人々があつまってくる。千人は越えている様に見える。

********

 朝、食卓についているときだった。はじめは解らなかった。
「雪、何ぼんやりしてるのよ」母の声が聞こえた様におもえハッとした。
「学校に遅れるわよ」言われる事は母が声を出す前に解った。私は慌てて鞄をつかみ玄関に向かった。その時、なにか釈然としないものがよぎった様に思った。

 教室へ滑り込むように入った。慌てて席につく。隣の席の良太君は風邪をひいて休みだった。反対側の孝枝が教えてくれた。また違和感がはしる。この感覚は何のだろうか。
 「先生がすぐくるよ」私の言葉に孝枝が席に着いた。孝枝が不思議そうに自分を見た。と同時にいかつい顔をした山田先生が教室に入ってきた。

 山田先生は私を見た。そしてみんなを見た。
「みんないるな」それは問いではなく断定ように聞こえた。そうなのだ。みんないるのだった。その時、教室は学校に。学校は町に。町は国に。国は地球に繋がった様に感じた。これが違和感の根源なのだと悟った。

 授業が始まった。いつもと違う。教科書の内容がいつもよりすんなりと頭にはいってくるのだった。そして現代国語の授業の時、それは起こった。なんと、物語の中の登場人物が目の前に現れたのだった。自分だけだろうか?周りを見ると気がついた。数人が自分の方に目を向けているのを。

 物語の中で人が傷つく。すると自分のどこかが傷つく。それが生々しく感じられる。と同時に、どこかで違うところで新しい生命が生まれているのも知る。

 学校が終わり、家に帰った。猫のミアが私の方に向かってくる。いつもよりひとまわり大きくみえた。ミャアとないた。自分もニャアと鳴いた。ミアはすました風に外にでていった。今頃気がついたのかとでも言う様に。

 父の母が目の前でご飯を食べている。何かがいつもとちがうのだがうまく言えない。母の食べている焼き魚の味が自分にもわかった。

 食事がおわると父と母は黙って、外に向かった。私もあとに続いた。
 玄関をでると、多くの人たちが海の方に向かって歩いていた。驚いた事に猫や犬。ネズミや小さな虫たちも海の方に向かっているのだった。

 不思議な光景の筈なのに不思議に思えない。何故なのだろう。今日はいったい何の日なのだろう。不安は無かった。どちらかと言えば期待の方が大きかった。

 砂浜に近づくにつれて、人はどんどん増えた。犬や猫もこんなにこの町にいたのだろうかと思えるほど沢山いる。ほとんど、密着している猫もいる。

 浜辺に着いた。

 空き地がないほどの人。犬、猫、あらゆる生き物がいた。どのくらいの時間がたったのだろうか。

 月が輝いていた。満天の星が瞬いている。星は自分の中にもあった。周りの人々、犬、猫が輝きだした。人々は服を脱ぎ始めた。子供も大人も、男も女も、そこには区別はなかった。老いも若きもみな美しかった。自分も服を脱いだ。それがすごく自然な事に思えた。ああ、自分もかがやいているんだなと思えた。
 
 月が自分の一部になる。自分が月の一部になる。すべての人たちと犬たちと猫たちと自分が繋がっているのが解った。

 波打ち際にいた人々が海の中に入っていった。恍惚とした表情。まるで神々を見ているようだった。

 ******
 
翌日、自分のベットの中で目がさめた。全裸だった。
世界がかわった様に思えた。ミアがおはようと声をかけてきたのがわかった。

 学校に向かう。教室にはいると机の数が昨日より少なくなっていた。半数近くの生徒が消えていた。そういえば、家は、自分とミアだけだった。母と父がいなくなっていたのに突然気が着いた。だけど何故か寂しさがない。

 昨日、あれだけの人々が海に消えたのに、浜辺には一体の死体もなかった。犬も猫の死体もない。虫さえなかったのだった。

 波の表情がいつもより豊かになっていた。

私があそこにいるとおもった。

(おわり)

******************************************************************

良く解らない話です。

自分の表現したいことの半分もあらわせませんでした。

感想も書きづらい話かもしれませんがよかったら教えてくださいね。
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掌編 | コメント:10 | トラックバック:0 |
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コメント

とても神秘的で不思議なお話ですね。
日向さんが表したいことと、私が感じることとでは少し違うのかもしれませんが、
まるで宇宙の表情を一つ覗いたみたいな感じ。
海も空も宇宙も一つになって、私達生命体も一つになって、それが本来の姿であるように、
波が暖かな大きな毛布のように体を包み、それがとても安心できて、、、。
私こそ、何が言いたいのか分からなくなってしまいましたが(^^;、海面にす~っと伸びた月光のような、
なんか好きだな、こういうお話。^^
2010-12-14 Tue 07:45 | URL | picchuko [ 編集 ]
こんにちは!
月と一体化したら気持ちいいだろうな~、と思いました。私がそこにいたら、案外、違和感も持たずについて行ってしまうかもしれません。
色々なことを想像してしまうお話ですね。
2010-12-14 Tue 15:33 | URL | samiado [ 編集 ]
こんにちはー☆
うわぁ。なんとも不思議なお話ですね~…
人と世界が全部混じって溶けて再構築された、ような…?
2回読ませていただいたんですが、うまく感想が書けません。
前に日向さんが「個に対する全」みたいなことを仰ってたように思うんですが、
きっとそういうことですよね?(違ってたらごめんなさい)
わたしもこういう雰囲気好きです。
2010-12-14 Tue 16:22 | URL | まる811 [ 編集 ]
日向さん、こんばんは~(^^)

>粒子は粒であると同時に波である。
>すべての物質は波からできている。
う~ん、分かるような分からないような…
全てが波だから、人も犬も猫も皆繋がって
海に帰っていく…ということなんでしょうか?
私も自分でが何を言いたいのか、
分からなくなってきました(^_^;)
でも、すべてが海で一つになるって、何だか素敵です(*^_^*)
2010-12-14 Tue 18:43 | URL | miwa125 [ 編集 ]
picchukoさん、こんばんは~★
コメントありがとうございます。

自分の書きたかった事も十分に消化できていないです。
世界と自分は実は別々のものじゃなくて宇宙までつながっているのだけれど、この世界ではそれが、何かの原因で別々になっている。それが封印を解かれるように再構築されるといった感じなんですが。もう少し長い話にしたいです。

2010-12-14 Tue 22:40 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
samiadoさん
こんばんは~★
もう少し、長い話にリメイクしたいと思います。
そうすれば、もっと分かりやすくなるのではなんておもいます。

単独で、孤独だとおもっている人(物)が実は違うんだよと言う内容を書きたかった。その仕掛けに量子論の考え方がつかえそうなのでそこからの借用です。

もっとうまく書きたいです。
コメントありがとうございました。
2010-12-15 Wed 00:05 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
まる811さん
こんばんは~★

そうなんですよ~。孤独、個人、物、それはほんとうはみんなと一体なんだ、そして宇宙ともつながっているんだ。
と言った話を書きたかったのですが上手くかけませんでした。

 もう少し長い話にしたいのですが、今はあまり調子がよくないのでこのくらいになってしまいました^^

 また再挑戦します・・・・もっと訳のわからない話になりそう・・・

2010-12-15 Wed 00:08 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
miwa125さん
こんばんは~★

訳のわからない話をよんでいただいてありがとうございます。

自分でも良く解らなくなってしまってますが、大体そんな感じの話です。
もっと書き込んで不思議な感じをだしていので再チャレンジしたいと思ってます。

また宜しくお願いします^^
2010-12-15 Wed 00:11 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
日向さん、こんばんは~♪

おぉ、掌編ですね!何だか、先日読んだスタージョンの作品と同じ匂いを感じました(^^ゞ
自分の拙い言葉では上手く言い表せないのですけれど、この作品の感じすごく好きです。
言葉よりも映像が頭の中に思い浮かぶようです~(*^^*)

個人の視点からではなくて、もっと上から俯瞰しているような。
良い意味で突き放したような日向さんの文体が、すごく好きです!
日向さんの頭の中を、少しだけ垣間見たような気がして嬉しいです(*^m^*)
2010-12-15 Wed 20:37 | URL | nanaco☆ [ 編集 ]
nanaco☆さん、こんばんは~★

感想ありがとうございます!
なんか訳のわからない話を書いてみました^^
もう少し、長く書こうかとおもったのですが、今の体力では持ちこたえられそうもなかったので短い話で完結したのですが、機会もみて書きなおしたい題材です。

スタージョンぽいなんて嬉しいですよ~。
ありがとうございます。
2010-12-15 Wed 22:19 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]

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