輝く断片のあつめかた

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「機械蜘蛛の塔 第2回」 日向永遠 「連載小説を書いてみようv(41975)」

皆さんこんばんは~

お待たせいたしました。第2回目です。

感想、応援お願い致します。m(__)m



機械蜘蛛の塔 第2回

 ぽっかりと開いた丸い穴の中に機械蜘蛛が音もなく入っていく。中かは闇だった。床におりたとのかそれとも蜘蛛の糸の上なのかも判然としない。いくつ、いくつ角をまがり上に登り、かと思うと下っていく。
「きっと、敵の侵入に備えて迷路の様になっているんだ」ネルが呟く。チハルの左手は機械蜘蛛の背中の突起をしっかりとつかみ右手は兄のネルのベルトを掴んでいる。その手は、あまりの力を入れすぎている為、ズキズキと痛みだした。
「チハル、もう少し力を抜くんだ。そして動きに会わせるようにすれば楽になるよ」
「うん、わかった」チハルは答えた。

 塔に入ってどの位たったのだろう、幼い二人がその余りに長い時間に耐えられなくなりかけた時、薄明かりついたの広間に着いた。円形の形をしている大広間だった。その中央は、黒い緞帳の様なビロードに隠されていた。そのまえに金色に輝く一回り大きな機械蜘蛛がいた。

「二人とも降りなさい」ふたりを乗せてきた機械蜘蛛が言った。そしてお互いの触肢を触れ合わせた。

「運命の子よ。キエフの塔に良く来た。私は機械蜘蛛の長。キカと言う。そして、お前たちを連れてきた機械蜘蛛はモリカと言う。この世界の運命はお前たち二人とモリカにかかっている」金色の機械蜘蛛の声は機械とは思えないほど人間に近かった。

「キエフの国は今、太古生物の侵略にさらされている。このまま、ほっておいたら遠からず、国は彼らに破壊つくされてしまう。彼ら太古族の狙いは、この国の宝である、永遠の姫様」

 キカの後ろのビロードが左右に開いていく。淡い光にてらさらせて、そこに若く美しい眠りの姫が現れた。二人は声もなく、見入った。

「生きてるの?」ネルが聞く。良く見ると美しいドレスの胸が上下に動いているのが分かる。
「姫は、ここ数百年眠り続けている。しかし、太古生物の侵略がはじまった今、目覚めていただかなくてはならない。しかしその方法は失われてしまった。ネル、そしてチハル、モリカとともに姫を覚ます方法を探すのだ。一時も早く」

「ああ、なんて美しいのだろう・・・」ネルの脳裏に母の面影がよぎる。似ている。母に似ている。しかし、思いでの母はもう少し歳をとっていた。

「お姫様は歳をとらないの?」チハルが小さな声で聞いた。
「姫様は起きている間だけしか歳をとらないのだ」

「姫の眠りをめざめさす方法は機械蜘蛛はしらないの?」ネルは不思議に思い聞いた。
「我らが仕事、それは国を姫を守る事。姫の秘密は民のもとにあると言う。長き平和の間、その秘密は民から民に受け継がれている筈。機械蜘蛛はそれを知ることはできない。平和の内に機械蜘蛛と人は疎遠になってしまった。我らが守るべき民は平和になれすぎてしまった。その使命も忘れている。民の間にある姫を目覚めさせる秘術を見つけ出してくれ」

「ネル、そしてチハル、私の事はモリカと呼んでくれ」銀色の体に赤く目を光らせてモリカが言う。キカに比べると喋り方が機械的だったが、二人は、さっきよりはより短に感じられた。
「キカさん、太古の生き物の侵略は激しいのですか?その・・もしお姫様が目覚めなければキエフの国はどうなるのですか?」

「今、防衛のため、機械蜘蛛の増産を急いでいる。しかしもともと資源の乏しいこの国で何時まで耐えられるか?消耗戦になれば、長くて半年、それ以上攻撃が続くようなら悲惨な結果がまっている。勿論、ただ指を咥えているつもりはない。しかし、姫様の覚醒は急務。きゃやつらがここまで攻めてこないうちに。姫を安全に匿う場所はここだけではないがね」

「民の元に埋もれているお姫様の秘密を知るヒントはありますか?」
「君たちのお爺さんは、古代史を研究している筈。なにか知っているかもしれない。まずそこから聞きなさい」

「もうひとつ、お聞きしたいのですが・・・何故、僕たちなのですか」
キカの緑の目が明滅した。
「民には代々、受け継がれる使命がある。君たちの使命は機械蜘蛛と民の関係を良好に保つ事。われわれの声が届くのは君たちだけだ」

「僕たちだけが機械蜘蛛と話ができる?」
「そのとおり」ネルとチハルは興奮に体が震えてきた。

(つづく)
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創作 | コメント:4 | トラックバック:0 |
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コメント

震えてきました~!!!
わぁ~、なんかゾクゾクするこの展開。
面白いことになってきましたね~。^^
まして日向さんの描写が巧いから、イメージが脳裏に湧く湧く!!
そして、「そっかぁ~、ずっと眠っていれば若いままでいられるのか、、、ってそれは眠り姫だけだろっ!!」って自分でツッコミを入れてしまいました。(笑)

まるで、現代の地球や環境問題がテーマのようにも感じます。
このままでは本来は自然(地球)と共存する為に誕生した人間が、この太古生物のように地球上を自由気ままに侵略を始めている、、、
それを機械蜘蛛のような何かが阻止しようと頑張ってる結果、世界中で大地震が起き、アイスランドでは大噴火となり、最近のバンコクのように人間界そのものもぐちゃぐちゃになりはじめてきたのかも???しれませんね。
日向さんの作品は、不思議と勝手に想像が膨らみます。
変なコメントでごめんなさいね。
でも、とても楽しく読ませて戴いています。
つづき、めっちゃ楽しみにしてますよ~♪♪♪^^
2010-04-23 Fri 05:01 | URL | picchuko [ 編集 ]
日向さん、こんばんは~♪続き待ってました!(*^0^*)
やっぱりこの不思議な世界観、すごくすごく好きです。
近未来のようにも感じられるし、もしかしたら古代にこんな所があったのかも…なんて思います。
まるでグインを読んでいる時のように気分が昂揚してきますよ~(><)

これから、二人を待ち受けている展開を思うとワクワクします。
それに、ネルとチハルの仲が良いのも素敵♪こんな優しい兄が欲しかったなぁ…(笑)
お爺さんが研究している古代史が、これから姫の目覚めにどう関係してくるのか。。。
続きを楽しみに待っていますよ~( ^ ^ )/
2010-04-23 Fri 21:38 | URL | nanaco☆ [ 編集 ]
picchukoさん
こんばんは~
感想ありがとうございます!
想像を膨らませていただいて凄く嬉しいです。
自然を守ろうとしている人間がもともと自然を破壊してきた矛盾。都合の良いように解釈しているだけではないのかと思いますが、今更、自然の状態へはもどれません。人間の叡智は、地球にとっては害になるだけなのか・・・色々考えます。

続きも宜しくおねがいします。(*^_^*)
2010-04-24 Sat 00:04 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
nanaco☆さん
こんばんは~
グインと比べてもらうなんて光栄です。
素人の作品で恥ずかしいのですがほんと嬉しいです。

機械蜘蛛と街の秘密、太古生物とは・・余り考えてないのですよ~。でもこの世界は自分の大好きなので考えるのは面白いです。

また続きも応援してくださいね。
2010-04-24 Sat 00:07 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]

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