輝く断片のあつめかた

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「虹子の物語第2部 卒業」第18回 「連載小説を書いてみようv(41975)」

こんばんは~
虹子の物語 18回目です。

今まで書いてきた中で最長となりました。
始めたころは10回ほどにしようとおもっていたのですが倍の回数になりそうです。

いよいよ、大詰めに近づいてきます。あと2回か3回で終了予定です。

もう少しなので、お付き合い宜しくお願い致します。




虹子の物語 第二部 18回

 虹子と紅葉は焼きそばを持ってきて、そのまま、ヒロと紫の席に座った。四人とアルフで食事をした。ヒロは公園でアルフと二人、呆然と佇んでいた時の事を思い出していた。
 あの時、今,間近にいる、紅葉さんと虹子さんが声をかけてくれなかったら、そう考えるとなんか涙が滲んできた。しんみりしだしたヒロの変化に紅葉と虹子、それに紫、アルフまで敏感に反応した。

「ヒロ君どうしたの?急に悲しくなってきたの?」三人がほぼ同時に口を開いたのだが、紅葉と母は、そのまま、声にはださないでいた。虹子が聞いた形になった。
「ううん。公園で初めて紅葉ねえさんと虹子ねえさんに会った時の事を思い出して、もしあの時、声をかけてくれてなかったら、僕どうなっていただろうと思って。こんな楽しい今の時間がなんだか信じられなくなったんだ。ありがとうございます。僕、今まで、なんのお礼もしてなかった。アルフが助けら手たんじゃなくて、アルフが僕をたすけてくれたんだと思った。もしアルフがいなかったら、紅葉ねえさんも気がつかなかっただろうし。ありがと。紅葉さん、虹子さん、紅葉さんのおかあさん」
「なに言ってるの。ヒロ君。ヒロ君はまだそんな気を遣わなくてもいいのよ。好きな事して、好きなだけ、頼ればいいの。小さい時だけだよ。それができるの、ヒロ君。今はそうしていい時なの。わかった?だから気にしない。いい?」
「うん。わかった。でもありがとう」三人も胸がいっぱいになった。アルフはヒロを励ましているのか。ヒロを見上げてペロッと首筋をなめた。
「アルフ、くすぐったい」すると直ぐ、ヒロに笑顔が戻った。

 午後はヒロが早く帰らないといけないとの事で二時には学校を後にした。
校門で、虹子と紅葉はヒロと母と別れた。
「私たち学園祭がおわってから帰るね。明日は学校が休みだから、家に遊びにきて」
紅葉が言う。
「うん、明日また、来るね」紅葉と虹子は手を振り二人を見送った。
「明日ね」ヒロは時々振り向いた。アルフをしっかり抱きながら。

「ヒロ君、大人だね。なんか可哀そうになっちゃうね」虹子がぽつりと言った。紅葉もうなずいた。「もっと甘えれば良いのにね。だけど、それが出来ないんだと思う」

 紫とヒロは手をつないで歩いた。眠ってしまったアルフはとたんに重くなり、紫が抱いていた。
「楽しかった。こんな楽しかった事、はじめて」
「ほんと楽しかったね。でもね、ヒロ君、小学校に上がれば、もっともっと楽しい事が待ってるよ。絶対。これからは、楽しい事がいっぱいだよ」

 ヒロの手のぬくもりを感じながら紫は祈った。ヒロの未来を。日差しの傾きだした帰り道。秋の物悲しさが漂いはじめそうな時間。枯葉が弱い風に踊っていた。

 家の前に黒い乗用車が止まっていた。紫は不思議に思いながらもヒロと近づく。そのまま家に入ろうとした。するとドアが開き、ヒロの母親がでてきた。そして丁寧に頭を下げると言った。
「いつもヒロがお世話になりありがとうございます。今日は今までのお礼方々、ヒロを迎えにきました」あまりの変わりように紫は唖然とした。しかし、顔には出さずに言った。
「お礼だななんて。そんなこと気にしないでください。こんな小さなお友達と子犬のアルフとも知り合えて、こちらこそ嬉しいですよ」
「そう言っていただけると嬉しいです。ほんとうにありがとうございます」こんどはヒロに向かって言った。
「ヒロからもお礼を言って、帰りましょ」ヒロも、びっくりした顔をしている。お母さんがこんな口のきき方をしているの初めて聞いた。お母さん、変わったのかなと思った。ヒロは紫に向って、
「今日一日、ありがとうございました」と言ってペコっと頭をさげた。

 そして、車に乗り込む。車は滑る様に走り去った。紫の腕の中でアルフが目をさまし、車に向かって吠えた。見えなくなるまで吠えていた。

・・・・・つづく・・・・・

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創作 | コメント:4 | トラックバック:0 |
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コメント

日向さん、こんばんは~( ^ ^ )/
すぐに続きが読めて嬉しいです♪

ヒロ君は本当にしっかりした子だ…健気ですねぇ。
今まで辛い思いをしてきたから、既に子供特有の我儘さがないですものねぇ。
なんだか読んでいて、幼い頃のエリンを思い出しました。

そして母親の変わりようにビックリ!
…ですが、それは表向きで裏があるんでしょうか…
悲しい展開にならないよう祈るばかりです(><)
2010-01-31 Sun 21:40 | URL | nanaco☆ [ 編集 ]
nanaco☆さん
こんばんは~★
早速、読んでいただきありがとうございます。

ヒロは大人です。その年齢に合わないしっかりした考えをもっていて泣かせます(実際にいたら、ちょっと怖い・・)

ラストはどうなるのか・・・自分でも迷っています。
2010-01-31 Sun 22:05 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
こんばんは~♪

ヒロくん、まだ小さいのにちゃんとお礼が言えて
ホントに健気でいい子ですよね~♪
それだけに、虹子や紅葉たちだけには、
子供らしく思い切り甘えてほしいなって思います(*^_^*)

母親の変わりようにはビックリと同時に
不気味なものを感じますねぇ(><)
アルフが吠えたのも気になります~。
次回が悲しい展開になりませんように☆
2010-02-03 Wed 18:25 | URL | miwa125 [ 編集 ]
miwa125さん
こんばんは~★

コメントありがとうございます。
書いていてヒロ君、大人過ぎて可哀そうになりました!(本人が言うか?)
これからの展開・・・言えませんが楽しみにしてくださいね。
2010-02-03 Wed 19:20 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]

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