輝く断片のあつめかた

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「ほんとうの世界 第5回(最終回)」 「連載小説を書いてみようv(41975)」

こんばんは~★

ほんとうの世界の最終回をお届けします。

なんか話が破綻してる気もします。うまくまとめきれていないです。

最初から書き直した方がいいかも・・・・ちょっと自信ありません。

書いてる本人が良く分からないので、読んでくださる奇特な?人はもっとわからないのではと心配です。

感想まってます。宜しくお願いいたします。

次は虹子の物語に戻ります。ヒロとアルフはどうしてるかな?



第5回

 あれから何度も何度も酒場に通った。しかし紳士には会えなかった。その日も酒場に行ったのだが、紳士は来ていなかった。だけど、久ぶりにひとりで飲もうと思った。数杯で切り上げるつもりだったのだ。しかし、酒は思った以上に回っていたらしくて、杯を重ねた。そうして気がつくとあの紳士が目の前にいた。

 「あなたに聞きたかったんです。なおの事を。あの日、あなたに会って、家に帰ったら奈緒が生き返っていた。でも今は奈緒はもともと死んでいなかったのかも知れないと思っているんです。教えてください。友よ。僕に教えてください」

 紳士はおだやかな表情をしながら横を見た。紳士の横には驚くことに奈緒がいた。何時、来たんだ。全然気が付かなかったのは酒の所為ばかりではないと思った。

 「なお、何故、君がここにいるんだ?」私は驚きそして呟いた。頭痛がしてきた。

 「私はあなたのいる所ならどこにもいるわ」なおは答えた。
 「なお、僕はどうしたら良い?」何度、心の中で尋ねただろう。それをやっと聞ける。でも、声は震えていた。
 「このまま、世界を受け入れたら良いのよ」奈緒は何故か横の紳士を見ながら話をしている。心に黒い蛇の影が這い寄ってくる様な気がした。耳を塞いだ方がいいのか。このまま、奈緒の、そして紳士の言葉を聞くのが無性に恐い。怖い。酔いは何処かに行ってしまった。思わず、目の前に並々と注がれた酒に手を伸ばした。
 「私、小さい時から、こんな事を良く考えるの。神様はとても意地悪で世界中の幸せの量を決めてあるんじゃないかって。それで今度は自分の番だと、みんなが思うの。だけど自分が幸せになれば、それは誰かが不幸になるってこと。人口はどんどん増えていくけどそれは不幸を増やしていく事だと思った。新聞やテレビで事件や事故の報道がある度、ああまた不幸があった、でもなんで幸せになった事件は放送しないのだろうって思った。これって不思議だと思わなかった?なんで事件ばかりなの?なんで事故ばかりなの?不幸をみんなで数え上げてるばかり。幸せの数が決まっているんだからそうでしょ?皆が幸せになるには、幸せの数と同じ人数になるしかない。その数にはもちろん人間以外の生き物も含まれてるだよ。誰かが幸せになる。そしてもっともっと幸せになる。その一方でどんどん不幸になっていく人がいる。動物がいる。不幸になっていくのは地球自身かも知れない。私はだから幸せが怖かった。私が幸せになることが怖かったの」

 「不幸になるのは、限られた幸せのため仕方のないことなの。生あるものの量が幸せの量と同じになれば、皆幸せになれるわ。だから私、死ぬことにしたの。あれは事故なんかじゃない、私が招いたの。でも、でもあなたは幸せにならなかった。幸せになる為にはもっと人が死ななければいけないと思った。だから私の世界全体を殺した。殺したと思ったの。そうしたら・・・」

 輪廻転生って言葉を知っているかね?前世の記憶をもって生まれ変わる、ダライ・ラマは有名だね。東洋を中心にした広い地域で信じられている仏教思想。なおくんには、不思議な力が、と言うか宿命があるのだよ。それは生まれ変わり。但し、生まれ変わるのは人だけではないんだ。世界全体なのだよ。奈緒さんを含む世界が生まれ変わった。しかし何故か君は継続したのだ。そしてその宿命から逃れるにはどうしたら良いか。生まれ変わりを終わらせるにはどうした良いか。 それは子供を残す事なのだよ。

 なおのあの妖艶な姿が目に浮かぶ。あれは受胎したいがためだったのか。

 「生まれ変わる度、私は幸せになった。そして世界を不幸にした。あなたの娘時代、あなたの伴侶の時、とても幸せだった。だからとても怖かった。幸せになる事が、幸せを独占する事が怖かった。前の時代の記憶は幸せになると思いだすの。幸せの数、量の事も思いだす」

 信じられるかね。君にはなお君の話が信じられるかね。もちろん、信じなくても良いのだけれど。
 ナオと奈緒の淡い輪郭がブレてかさなる。なんだか、さっきから遠くの声を聞いている様だった。

 「あなたは・・・あたなたは誰なのです?」この質問をしてはいけないとわかっていた。
それは真実に触れること。ふれたらもう戻ってこれない。ナオを奈緒を失うこと。それは分かっていたのだ。なのに、なのに・・・

 「あなたは誰なのですか?」と聞いていた。

 「ほんとうの事を知りたいのですね。覚悟はできていますね」紳士が言う。ナオの姿が頭をよぎる。可愛い娘。なんて愛らしいのだろう。奈緒の姿態が目に浮かぶ。それを失うのが怖い。

 「私はナオの父親であり、奈緒の夫ですよ。つまりあなたです。なおさんが生まれ変わった時、私たちは二重化したのです」

 分かっていた。自分の不自然さは分かっていた。この酒場で紳士に出会ったときから分かっていた。もう一杯酒をのんだ。僕はいなくなって、紳士とひとつの存在になるだろう。そうすればナオは奈緒になる。そんな事を夢みながら、もう一杯酒を飲んだ。自分の姿が薄れていくのがわかった。

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創作 | コメント:8 | トラックバック:0 |
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コメント

とうとう最終回ですか(>_<)
ちょっぴり寂しさを感じつつも、とても面白く読ませていただきました~♪

予想もしていなかった展開で、あぁやられた!!と思いました(笑)
なおの輪廻転生、そして老紳士の正体…凄いですね。どんどん世界が広がっていきます。
ここで終わらせてしまうのは勿体ないぐらいですよ~!!
今回も、日向さんの想いが小説の中にギッシリと詰め込まれていましたねぇ。
小説を使って自分の考えを主張できるのって、本当に素敵な事だと思いますヽ(*^^*)ノ
とても考えさせられるお話、ありがとうございました!!

虹子の物語も楽しみに待っていますね~♪
2009-11-23 Mon 22:40 | URL | nanaco☆ [ 編集 ]
こんばんは~♪
予想外の真相とラストに唖然とさせられました~♪
輪廻転生といい、二重化した主人公といい、
日向さんの発想力、スゴイです!!(^^)
日向さん自身はちょっと納得されてないみたいですけど、
私的には、すごく楽しませてもらいましたよ!!(^^)v
面白くて素敵な小説、ありがとうございました☆
虹子と紅葉の物語もつづきを楽しみにしていますね(^O^)/
こちらも第2部の最終回が近そうですけど、
虹子、紅葉、ヒロくん、アルフに会える日が待ち遠しいです(*^_^*)
2009-11-24 Tue 18:32 | URL | miwa125 [ 編集 ]
nanaco☆さん
最終回まで読んでいただけてとてもうれしいです。
なんか、訳のわからない話、結末になってしまいました。m(__)m
面白いって言っていただけるだけで書いて良かったと思います。

次は虹子と紅葉に会いに来てくださいね。
2009-11-24 Tue 22:23 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
miwa125さん
こんばんは~
感想ありがとうございます。
書いていてい、矛盾や、ほったらかしの部分が結構あってどうしたらいいかなと考えていました。
でも最後まで書けてホッとしてます。
喜んでいただけて本当にうれしいです。

次は虹子の物語を続けますので宜しくお願いいたします。
2009-11-24 Tue 22:26 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
こんにちはー☆
最終回、とてもおもしろく読ませていただきました~。
まさかまさか、なおだけでなく世界まで転生したとは!
日向さんの発想力と思考にはいつも驚かされます。
でも主人公はどうしてなおの世界からはじかれたんでしょう…??
主人公が何か持ってたというよりは、なおがそうしたんですかねぇ…。

次は虹子の物語ですね♪楽しみにしています♪
2009-11-27 Fri 12:38 | URL | まる811 [ 編集 ]
まる811さん
こんばんは~★

感想ありがとうございます。
嬉しいです。ちょっと、矛盾だらけな結末で恥ずかしいです。書きなおしたいです。

虹子の物語、そろそろ続きを始めたいです。(*^_^*)
2009-11-27 Fri 20:06 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
はじめて日向さんの作品を読ませて戴きました!

一言、面白い!です!!!
面白いというと語弊があるかもしれませんが、どんどん日向ワールドに惹きつけられるというか、先へ先へと夢中で詠み進めていました。
最後の余韻もいいですねぇ。^^
主人公の心の叫びはなおや紳士に対してだけでなく、この架空の真実(?)の上に成り立っている現代の社会に対しても感じられますし、
それが妙に説得力があるんです。
それも、酔った頭でぐるぐると思考が回るってところが実にうまい!
登場人物の背景や性格って、最初にきちんと形づけていないと物語に流されやすいのに、それもしっかりとして安定感があるで、自然な流れで読めました。

日向作品、素晴らしいです。ファンになっちゃいました。(*^^*)
また、他の作品も読ませて戴きますね♪
2009-12-12 Sat 05:36 | URL | picchuko [ 編集 ]
picchukoさん
こんにちは~

読んでいただき、そして感想も貰い凄く嬉しいです。
凄く励みになりますよ~
生きている間にひとつでも活字として残したいとの夢があるのです。来年は色々、挑戦しようかと目論んでいます。

また読んでくださいね。ファンなんて言っていただけるとなんかこそばゆく感じますが嬉しいです。

これからも宜しくお願いいたします。
2009-12-12 Sat 13:12 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]

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