輝く断片のあつめかた

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「あなたのための物語」長谷敏司を読みました。 「本日の1冊(13748)」


あなたのための物語
著者 長谷敏司
ハヤカワSFシリーズJコレクション
評価 ★★★★★

ここには活劇も派手なものはない。でもその内容は胸に迫ってきます。傑作だと思う。

この物語は重い。
サマンサ・ウォーカーは死んだ。 から始まります。
サマンサとITP言語で記述されたwanna be(なりたい)の関係は考えさせられる。

どこまで人間の思考に近づけるか、その課題で小説を書くことになるwanna be。
それはサマンサのために書く物語となる。

サマンサはニューロロジカル社の経営者で研究者。脳内記述言語ITPの開発をしている。
そして突然突きつけられる死の宣告。

余命の中で彼女は孤立していく。研究は若い世代に引き継ぐ・・・
サマンサには不治の病気とwanna beとその物語、そして密に自分自身を記述したITPを自分の脳内に記述したら・・・

病気の恐怖からITP経由で自分の感情を操作する場面はそのシュールな映像が浮かび悲しくなります。

死から逃れることは生きている以上、避ける事の出来ない事です。

生の意味は死を前提にします。

この先はない・・・・このことが悲しい。

誕生した瞬間に死に囚われているから生物なのでしょう・・・。

重い内容なので、読むときは自分の感情が安定している時をお勧めします。

本に影響されてしまう可能性があるので・・・

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

西暦2083年、ニューロロジカル社の共同経営者にして研究者のサマンサ・ウォーカーは、脳内に疑似神経を形成することで経験や感情を直接伝達する言語─ITP(Image Transfer Protocol)を開発していた。ITP使用者が創造性をも兼ね備えることを証明すべく、サマンサはITPテキストによる仮想人格“wanna be”を誕生させ、創造性試験体として小説の執筆に従事させていた。そんな矢先、自らも脳内にITP移植したサマンサは、その検査で余命半年であることが判明する。残された日々を、ITP商品化への障壁である“感覚の平板化”の解決に捧げようとするサマンサ。いっぽう“wanna be”は、徐々に彼女のための物語を語りはじめるが…『円環少女』の人気作家が挑む本格SFの野心作。

【著者情報】(「BOOK」データベースより)

長谷敏司(ハセサトシ)
1974年大阪府生まれ。関西大学卒。2001年、第6回スニーカー大賞金賞受賞作『戦略拠点32098 楽園』で作家デビュー(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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作家ハ行 | コメント:2 | トラックバック:0 |
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コメント

日向さん、おはようございます~♪
あらすじを読むと少し難しそうですが、日向さんの5つ星がすごく気になります^^
死を感じさせる作品は重いですけど、心にズッシリと残りますよねぇ。
随分と若い作家さんだという事に驚きました!

ところで紹介していただいた「ゾティーク~」読み終えました♪
いやぁ、凄いお話でしたね。読んでいる間中ゾクゾクが止まりませんでした(><)
近いうちにレビュー書きますね☆
2009-11-15 Sun 09:55 | URL | nanaco☆ [ 編集 ]
nanaco☆さん
こんばんは~★
波乱万丈の筋があるわけではないのですが、死を目前にして、研究に没頭するサマンサの姿には、感じるものがあります。それと疑似生命とも言うべきwanana beの死も・・。

「ゾティーク~」読まれたのですね。感想がすごく楽しみです。あの世界は凄かったですね。
暗黒を突き抜けてます?ね~。もっと読みたくなります。
2009-11-15 Sun 19:45 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]

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