輝く断片のあつめかた

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掌篇「花を愛でる」 日向永遠

こんばんは~

掌篇を考えてみました。
いつもUSBメモリに虹子の物語をいれて会社の昼休みに考えてかいているのですがメモリを忘れてしまいました。

それでちょっと前に浮かんだアイデアでショートショートを書きました。(*^_^*)


思いっきりホラーな内容なのでご注意ください。
きっと引く人もいると思います。

どんな感想をいただけるか楽しみでもあり怖くもあります。
どんな感想でも、否定的な感想でもいただけると嬉しいです。

お待ちしています。


   

「花を愛でる」 日向永遠

 彼の名前は一輝。彼には二人の姉がいて、小さな頃から一緒に遊んでいた。小さい時は少女と見間違う様な格好をいつもしていた。姉たちはそんな一輝を可愛くてしょうがなかった。
 その日は三人で折り紙をして遊んでいた。小さな一輝は簡単な折り紙しかできないので直ぐ飽きてしまった。
 「ねえ、ななお姉さま。違う事して遊ばない?」ななは一番上の姉。一輝はさっきから上手くいかないので別の事をしたくてしょうがない。二番目の姉、かなが言った。
 「天気も良いし、外に花を摘みにいきましょう」直ぐ三人の意見がまとまり近くの里山に行くことになった。
 
 春先と云う事もあって小さな可憐な花々が咲き誇っていた。黄色い花、白い花、ピンクの花。どれも淡い色で素敵だった。三人は夢中で小さな草花を摘んだ。

 楽しい時間はあっと云う間に過ぎてあたりは暗くなってきた。三人は急いで屋敷に帰った。

 ななの部屋に集まり、摘んできた花を並べる。
 「綺麗だね。でもこのまま萎れてしまう」
 「そうだ。押し花にしましょう」ななの提案に皆、賛成した。一輝ははじめての事でうきうきしてきた。
 「押し花って?」三人は、スケッチブックと新聞紙、習字で使う紙、重しの代わりに大きな辞書を家中から集めてきた。百科事典があったのでそれを三冊づつ用意した。

 スケッチブックに摘んできた草花をはさむ、テープで茎の部分を止め上に習字紙を置く。そして、百科事典を重しの代わりに三冊のせた。

 そうして二三週間そのままにしておいた。

 一輝は、見たくて見たくてしょうがなかった。ななもかなも楽しみにしていた。

 「もう良いね」三人頭を寄せ、スケッチブックを開く。そこにはあの時の草花が台紙に張り付いて残っていた。それは一輝の宝になった。

   ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 押し花の記憶が過去となった、一輝が二十代後半の頃。二人の姉は嫁いでいない。広い屋敷に一輝と使用人だけが残っていた。
 
 屋敷には地下室があって、一輝専用となっていた。
 漫画が整然と並んでいる。その一方の棚に巨大なパネルが何枚も並んでいた。
地下室の真ん中にはベットくらいの大きさの作業机があった。天井にはそれと同じくらいの大きさの板状のものが白い布カバーに覆われてつるされていた。

 一輝が歳のころ二十歳前後の、美しく可憐な少女を連れて部屋に入ってきた。
 「はなさん。ここが何時も話している僕の秘密の部屋なんだ」はなと呼ばれた少女は興味深深の様子で辺りを見回す。
 「わあっ、凄い数の漫画本ね。素敵」
 「自由に見て良いよ。僕はなんか飲み物の用意をするね」

 はなは近くのソファに本をもって座った。一輝が用意したお菓子と紅茶をすする。
 
 暫くしてはなはすやすやと寝込んでしまった。

 一輝はにっこりと微笑んだ。はなに近寄り、服を脱がす。そして真ん中の作業机に寝そべらした。

 すべてが整って、壁の秘密のボタンを押した。

 すると天井から鉄製の分厚い板がゆっくりと下がってきた。

 やがて、可憐な少女の上に隙間なく重なった。

 机が上がスライドし本の一ページになった。

 「僕のコレクションがまた増えてうれしいよ」一輝はにっこりし、新しい少女のパネルを壁に飾った。

 漫画の棚の反対のパネルには何人もの少女が押し花の様に収まっていた。


                        終わり
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掌編 | コメント:12 | トラックバック:0 |
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コメント

ぞくぞくっ。でも、綺麗な状態で保存するのってかなり技術が要りそうですね~。って考えるとまたぞくぞく。
2009-10-23 Fri 05:56 | URL | 浪漫的狼 [ 編集 ]
こんばんは。
こっ怖いですね~。他人にそのコレクションが見つかったら、発見者も秘密裏に葬られちゃうんでしょうか・・・^^;
2009-10-23 Fri 21:24 | URL | かをる。 [ 編集 ]
浪漫的狼さん
コメントありがとうございます。

綺麗にできるか・・・その辺の説明を入れようか迷ったのですが思いっきり割愛しました。(*^_^*)

乱歩に押し絵と旅する男という短編があるのを思い出しました。
2009-10-23 Fri 22:15 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
かをる。さん
>こんばんは。
>こっ怖いですね~。他人にそのコレクションが見つかったら、発見者も秘密裏に葬られちゃうんでしょうか・・・^^;
-----
こんばんは~
コメントありがとうございます。

その辺はまあ、曖昧に・・・。
こんな話を読んでいただき嬉しいです。
ありがとうございました。
2009-10-23 Fri 22:17 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
こんばんわー☆
「ホラー」「押し花」でなんとなく予想がついたので背筋寒くなりましたが抵抗感なく読めました。
「折り紙」や「屋敷」っていう言葉でなんとなく時代は昭和なのかな…と思ったりしました。
それに二人のお姉さまを想像するとき、なぜか着物姿なんですよねぇ。
そういう雰囲気のせいか、少女のおしばななんて想像すると怖いけど、結構好きですこういうの。

それにしても短い中にこれだけ詰まったお話をかけるなんて、日向さんは本当にすごいです!
虹子のお話のあいまにまた短編も書いてください~!
2009-10-24 Sat 01:00 | URL | まる811 [ 編集 ]
まる811さん
おはようございます!!
感想ありがとうございます。

途中でわかっちゃいましたか?やっぱり・・・

また何か書いていますね~!
2009-10-24 Sat 10:44 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
こんにちは~♪
ホラーな内容の掌編だったんですねぇ。
「花を愛でる」というタイトルから
ホラーだと想像していなかったので
ちょっとビックリしました^^

人間版の「押し花」…じわじわっと鳥肌がたっちゃいました(^_^;)
想像するとすごく怖いですよね~(><)
でも、とっても面白かったです♪
これからも、掌編、長編…色々書いてくださいね(*^_^*)
2009-10-24 Sat 16:17 | URL | miwa125 [ 編集 ]
日向さん、こんにちは~♪
ひゃぁ、こういうホラー大好きなんですよぅ(*^^*)グッジョブです、日向さん!!(笑)
なんだかポーの世界ですねぇ。ゾクゾクする~!!

一輝はいつから少女達をコレクションにしたい衝動に駆られたのか…
そして今までに何人の少女達が犠牲になっているのか…
もう、このショートショートからどんどん世界が広がっていきますねぇ(><)
日向さんの作品を読んでいると、いつも「続編が読みたい!!」と思っちゃいます♪

ところで、ななという上のお姉さまの名前を聞いて、ドキッとしちゃいました。
普段nanacoが呼ばれているあだ名なので(* ̄m ̄)フフフ
2009-10-24 Sat 16:36 | URL | nanaco☆ [ 編集 ]
miwa125さん
読んでいただきありがとうございます。

押し花・・やってみたくなりました。(*^_^*)
それで栞とか作れば素敵かな・・・

またなにか考えて短い話を書きますね!
2009-10-24 Sat 18:21 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
nanaco☆さん
こんにちは~
読んでいただきありがとうございます!
確かに続きも書けそうです。機会があったら挑戦したいです。

今回、女性名は皆 なで終わる名前にしてみました。
暫く何か書くときは同じ名前で行こうかと思ってます。

nanacoさんもまた何か書いてくださいね。待ってますよ~★
2009-10-24 Sat 18:25 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
と最初に書いて下さっていたので、覚悟して読みましたが、
「花を愛でる」という美しい題名からは想像もつかない方向に進んでいったのには驚きました!
そうきますか!!!(笑)
日向さんの書き方が上手なせいか、異様なほどこの情景が目に浮かんできます。
そして、今の私の頭の中には一輝の気味の悪い笑みが浮かんでいます~。
あぁ~、これからが夜本番なのにぃ~。ぞくぞくっ!

追伸:美少女でも若くもない私は、一輝に出会っても全然怖くないわぁ~、、、と思いこむことにしましょう。(笑)
2009-12-23 Wed 21:41 | URL | picchuko [ 編集 ]
picchukoさん
こんばんは~★
感想ありがとうございます!!

見えみえな展開かと、ちょっと心配だったんですが、ドキッとしていただけたでしょうか?

ちょっと心配だったんですけど・・・
読んでもらってすごくうれしいです。
2009-12-24 Thu 21:21 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]

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