輝く断片のあつめかた

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「クリスマスの夜に誰を思う」

いまから書くのは自分が中学生のころ、考えた掌篇です。あの頃授業中に大学ノートにこんなお話を書いていました。手元に2冊のこっています。ブログ仲間のnanacoさんが創作をブログにアップしているのを見てそう云えば自分も書いてたっけと思いま出したしだいです。
近々もう少し長いお話も書きたいと思っています。それと同時に学生の頃の作品をこの様な形で保存していきたいなと思いました。
今読むと幼くて恥ずかしいのですが思い出として記録してみます。

もしよろしければ感想を教えてくださいね。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「クリスマスの夜に誰を思う」 日向永遠

 雪が地面を隠していき、今ではあたり一面真っ白だった。僕の歩いた後に足跡が続いていく。
 僕は寒さに凍え前かがみになり歩いていた。町角の閉まっている花屋さんに時だった。
水銀灯の光の中にみすぼらしいこじきの親娘がしっかり抱き合いながら真っ白になり坐っていた。ポケットの中から百円玉をひとつ、前におかれた空き缶のなかに落とした。
カランと言う寒々しい音を聞きその角を曲がる。
 クリスマスだというのに、・・僕の心にはぽっかりと穴があいたまま。今のこじきとどちらが幸福だろう。たしかに僕には帰る家も服もある。けど僕はひとり。いくら体を温めてもこころはいち陣の風。
 僕はいつのまにか華やかな飾りをした店の前にきていた。プレゼントを買おうと思った。誰に?僕自身にさ。僕は店に入った。まずケーキ、クリスマスにはケーキがつきもの。そしてクラッカー、ツリーは大きすぎて持っていけないな。それから片っぽの靴下。もうサンタが来てくれる年でもないか。うんそうだ金の時計を買おう。O・ヘンリーの短編のなかに金の懐中時計がでてくる話があったけ。あれはどんな話だったろう。・・まっいいか・・これでおしまいかな。あっそうだシャンパンを買おう。

 僕はトボトボと店をでて家に向かった。部屋は寒くて凍えているだろ。今この雪の中と同じ位にさ。そして僕一人では暖めきれない位の空間。それも今とおなじさ。
 僕はポケットの鍵を探った。冷たい金属の感覚が快かった。冷たい風が吹いて僕の体は心と同じくらい凍えてしまっていた。僕は滑りそうになりながら足早に歩きだした。でも急ぐ理由は何処にあるんだ。

 自分の部屋に戻ってきても思ったとおり僕のこころは暖まりはしなかった。
テーブルに今買ってきたものを並べてみる。真ん中にケーキを置いてそしてグラスとシャンパン。蝋燭を灯して。
 それでおしまい・・・これでお終い?いったい僕は何をかったのだろ。そして何をしているのだろう。
 時間がすぎてもうすぐ夜の12時になろうとしている。僕はいつのまにかうつらうつら眠ってしまっていた。
 ふと目がさめて目の前のケーキを見つめた。一口も口をつけていない。何をしてるんだ。クリスマスだって?何がクリスマスだ。僕は窓を開けてケーキを外へ投げ捨てようとした。
雪がまだ音もなく降り続けていた。
 その時、僕の目の隅に街角の灯が映った。僕はケーキをテーブルに戻し窓をしめ外へでた。
 町角の水銀灯の下にはまださっきの親娘がいた。その灯の下はとても暖かそうに僕には見えた。僕はその親子に声をかけた。
 「僕の部屋に来ないか。ケーキがあるんだ。形は崩れているけどさ」
                                (おしまい)


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掌編 | コメント:14 | トラックバック:0 |
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コメント

日向永遠さん!!この作品、中学生の頃に書かれたんですか?!
うわ~、、、ビックリです(><)
短い物語の間に、様々な人々の想い…切なさや温かさがギッシリと詰まっていますね。
主人公の心の移り変わりが手に取るように伝わってきます。
ありがとうございます。本当に素敵なお話ですね♪(*^^*)
2009-05-08 Fri 06:00 | URL | nanaco☆ [ 編集 ]
こんにちは☆
これを中学生のころに書いたなんてすごすぎます!!
クリスマスならではのアイテムが主人公の想いを際立たせていて、
それに最後!心がふわりとあったかくなりました。
新しいお話も楽しみにしてますね♪
2009-05-08 Fri 08:40 | URL | まる811 [ 編集 ]
早速読ませて頂きました!!
自嘲気味になってしまった中盤の主人公が、ラストでは考えを改めて、
親子に声を掛けるという温かいシーンに、「偉いぞ主人公!」と、
つい思わず心の中でガッツポーズをしちゃいました(笑)
ハッピーエンドで良かった良かった~♪ 他の小説も楽しみにしてますっ!
2009-05-08 Fri 15:10 | URL | 八束 国華 [ 編集 ]
他の方も書いておられますけど、中学生のころこれを書かれたとは、すごいですね!
今の日向永遠さんの書かれるものと通じる雰囲気もあって、とても良かったです!!
2009-05-08 Fri 15:41 | URL | あむあむ108 [ 編集 ]
こころがあったかくなるようなお話ですね!
中学生の頃に小説書きに挑戦されてたなんてすごいです。
柊も挑戦してみたいと思ったことはあるのですが、いざとなると一行目が全く出てこないんですよね(笑)
次なるお話も楽しみにしています。
2009-05-08 Fri 18:07 | URL | 柊♪ [ 編集 ]
nanaco☆さん
恥ずかしいです。でも感想嬉しいです。
また書いてみます。
お互いがんばりましょう(*^_^*)
2009-05-08 Fri 22:26 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
まる811さん
ありがとうございます。
コメント嬉しいです。また書きますね。
2009-05-08 Fri 22:29 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
八束 国華さん
コメントありがとうございます。
凄くうれしいです。また頑張ります・・。
2009-05-08 Fri 22:30 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
あむあむ108さん
なんとなく今と雰囲気似てますか?
そうかも・・いくつになっても基本的な部分は変わらないのかな。また考えて書きたくなりました。
2009-05-08 Fri 22:32 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
柊♪さん
嬉しいです。皆さんのコメントほんと嬉しくなります。
新作も考えてみますね。ありがとうございました。
2009-05-08 Fri 22:33 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
凄い!
中学生で?!
こんな凄いものを?!

素敵な物語です!
今、春で暖かいはずなのに、
冷たい空気が感じられました!

ぜひ、これからもお書きになったものを
掲載して下さい!
2009-05-08 Fri 23:08 | URL | gineiden0930 [ 編集 ]
gineiden0930さん
嬉しいコメントありがとうございます。
頑張ってみたいです・・。
2009-05-08 Fri 23:33 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]
心温まるお話ですね~。
読んでいて、最後でうるっときてしまいました。

皆さんが書いてあるように、これが中学3年生の時の作品とは驚きます。
そして、その当時から日向さんの心は豊かだったんですね。

先日、ドラマ「坂の上の雲」の中で、正岡子規が俳句は写生だと言っていましたが、
日向さんの作品もそうですよね。
しかも、目の前に映る情景だけでなく、気持ちの流れまでもまるで写生しているようです。^^
2009-12-23 Wed 06:44 | URL | picchuko [ 編集 ]
picchukoさん
うれしいです!
なんか、恥ずかしくなってしまいます。(*^_^*)

今は逆に素直にかけないかも・・・やっぱりその時の年齢で表現も変わりますね。でもこの感覚は失いたくないと思います。
2009-12-23 Wed 17:15 | URL | 日向 永遠 [ 編集 ]

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