輝く断片のあつめかた

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「複雑な世界、単純な法則」マーク・ブキャナンを読みました。 「本日の1冊(13748)」

複雑な世界、単純な法則

複雑な世界、単純な法則

価格:2,310円(税込、送料別)


評価 ★★★☆☆

暑い毎日が続き、夏バテ気味です。会社は冷房の設定温度が高て、効いているのか不明です。
眠くはなりますし、大変です。

今回取り上げるのは、マーク・ブキャナンの複雑な世界、単純な法則 です。
相当前に読んでいて内容はあまり覚えて居りません。

でも手紙の実験だとか、世界中の誰とも6人の友人を介して繋がるとか、興味深い内容でした。

「複雑系」を簡単に説明している本ないかな~。



【内容情報】(「BOOK」データベースより)
つい最近、科学者たちは歴史上初めて、世界のさまざまな事象をネットワークの視点から論じる方法を手に入れた。単純とも言えるその根本を理解するだけで、自然科学はもとより、経済学、社会学などのあらゆる分野の難問に、重要なヒントが得られる。それも、たちどころに。いままさに科学に革命を起こしつつあるネットワーク科学の最前線を解説する。

【目次】(「BOOK」データベースより)
序章 複雑な世界を読み解く新しい方法/「奇妙な縁」はそれほど奇妙ではない/ただの知り合いが世間を狭くする/スモールワールドはいたるところにある/脳がうまく働く理由/インターネットがしたがう法則/偶発性が規則性を生みだす/金持ちほどますます豊かに/ネットワーク科学の実用的側面/生態系をネットワークとして考える/物理学で「流行」の謎を解く/エイズの流行とスモールワールド/経済活動の避けられない法則性/偶然の一致を越えて


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作家ハ行 | コメント:4 | トラックバック:0 |

「セピア色の凄惨」小林泰三を読みました! 「本日の1冊(13748)」


セピア色の凄惨
著者 小林泰三
光文社文庫
評価 ★★★★☆

いつも小林節炸裂のグロさ、凄惨さです。
一葉の写真の中にしかない親友。親友の記憶、想いでが消えてしまわないうちに親友を探してほしい。探偵にたのんで、親友を探す間に現れる4人の人生。

それが凄い。
一人はあまりにめんどくさがり屋、ゴミの山の中にすみ、何もしたくない。殺されていく娘(だったかな?もう忘れてしまいました!)を黙って見ている。携帯で警察に電話するのもめんどくさい・・・・

こんな異常な人間ばかりがでてきます。

けれど、それは誰しもがもっている事でそれが強調されれているのだと思う。

読む人はグロいので心して読んでください!!

内容情報】(「BOOK」データベースより)
「親友を探してほしい」。探偵は、古ぼけた四枚の写真を手がかりに、一人の女性の行方を追い始める。写真に一緒に写っている人々を訪ねていくが、彼らの人生は、あまりにも捩くれた奇妙なものだった。病的な怠惰ゆえに、家族を破滅させてゆく女。極度の心配性から、おぞましい実験を繰り返す女…。求める女性はどこに?強烈なビジョンが渦巻く、悪夢のような連作集。

【目次】(「BOOK」データベースより)
待つ女/ものぐさ/安心/英雄



作家カ行 | コメント:2 | トラックバック:0 |

「少年たちの挽歌 第7回(最終回)」日向永遠 「連載小説を書いてみようv(41975)」

皆さん、こんばんは~★

最終回です。書いていて何度、書きなおしてしまおうかと思いました。

けど、ここには二十歳の頃の自分がいます。終わり方も気にいりません。
だけどそのままとしました。

皆さんがどんな感想をお持ちになるか不安ですがおしえてくださいね。


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少年たちの挽歌 第7回(最終回)

 4 少年たちの挽歌(承前)

(畜生!畜生!)治郎は、自分の移り気、心の軽さを呪った。彼は高熱と鋭い痛みの悪夢からこの部屋で目を覚まし、そして一週間が過ぎた今、陽子と美由樹を天秤にかけている自分を発見したのだった。そして陽子は既に死んでいる。死んだ人間と目の前の生きている人間では、先は決まっているみたいな物に治郎は思った。
 (どうやって、自分を罵ったらいいんだ。罵る?それではまるで全てが決まったみたいじゃないか)
 (自分がわからない、自分で自分がわからない)

家には時々、電話をするだけで帰らなかった。そのことには別にこころの痛みは感じなかった。

 土の橋の上に豪雨の中を立っている様だった。いつ崩れるか解らない橋の上。

 「美由樹さん、このままでは、あなたを好きになってしまいそうだ。でも俺にはそうなってはならない理由があるんだ」
 ある日、治郎は陽子の事を思いながら言った。
美由樹は黙って聞いていた。
 治郎は黙って、背を向けるとゆっくりドアに向かった。
「治郎君、可哀想な人。君は終わりなき負債でも背負っているつもりなの?」
(そうじゃないんだ・・・)治郎は思った。しかし何も言わずドアを開け外にでた。
「いつでも、戻ってきていいんだよ」美由樹の声が聞こえた。葉が一枚風に舞っていた。その風には、もう冬をかんじさせる冷たさがあった。

 遠くでサイレンが鳴っていた。それは段々近づいてきた。
 彼の手に大型のナイフが握られていた。血に濡れたないふをだ。
 彼の前に一人の少年が血の流れる腹を押さえ倒れていた。死んでいるのかもしれない。その少年の名は、浩次といった。
 治郎はゆっくりと洋一の方に顔を向けた。
「まさか、お前たちだったとはな」治郎は言った。
「お前たちが、陽子をやったとはな」と治郎は言った。

 コルトレーンで浩次と洋一はだべっていた。
「治郎の奴、あれから家にも帰らずふらついているらしいな」と洋一は言った。
「でもその原因をつくったのは俺たちじゃないか」と浩次。
「よせ、その事は言うな。陽子の事は」
そのとき、彼らの背の方の席で治郎はたちあがって彼らの方を暗い目でみた。浩次と洋一は気がつかなかった。

「よせ、治郎、俺たちが悪かった。やめてくれ」洋一は叫んだ。
 治郎は一歩、二歩洋一に近づいた。

そのとき、背後でパトカーの止まる音がした。

(まだ、終わっちゃいないだ)と治郎は思った。
サイレンの音はまるで挽歌の様に聞こえた。
(しかし、いったい誰の為の挽歌なんだ?)
治郎はゆっくりとそして段々早く洋一を追った。
「よせ、やめるんだ」後ろで警官の声があがった。

 洋一は何かに躓いたのか路上に倒れた。
 治郎はその上にナイフを垂直に持ったまま倒れ込んだ。
洋一のうめく声が聞こえた。
(まだ、終わっちゃいないだ)治郎は思った。
(あとはこの自分さ)

もう冬が来ていた。

少年たちの挽歌(了)

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こんな話は今は書けないです。
この頃はかっこいい生き方とはどんな生き方とか、漫然と考えていた時期だったかもしれません。

創作 | コメント:8 | トラックバック:0 |

「少年たちの挽歌 第6回」日向永遠 「連載小説を書いてみようv(41975)」

皆さん、こんばんは~

第6回目です。今読むと凄く恥ずかしいのですが、最後までいきます。

次回、最終回です。

感想お待ちしています。宜しくお願い致します。

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少年たちの挽歌 第6回

4 少年たちの挽歌(承前)

「離せよ」といいながら治郎は振り向きざま、のっぽの腹に拳をたたき込んだ、のっぽはうっとうめきながら腹をおさえ前かがみになる。治郎はその顔に膝をいれた。のっぽの歯が折れ、地べたを転げ回った。
「このやろう」赤ら顔の男がナイフをつきだした。治郎は恐怖で動けなくなった。よけることが出来なかった。右手をゆっくりあげるのが精一杯だった。その右腕にナイフの歯が深深とつきささった。激痛に叫び声がほとばしった。真っ赤な血が吹き出した。赤ら顔は自分でも驚いたらしく、慌てて後ろにさがった。ナイフが抜かれた事で血はますます激しく溢れだした。赤ら顔の男の手からナイフがコンクリートの床に乾いた音をたて落ちた。赤ら顔が逃げ出した。のっぽも眉間に傷のある男も慌てて後を追う。

 治郎ひとりが残された。治郎の心臓が激しく脈打つ。その音が廃工場の中に響いている様に感じた。
 体が異様に軽くなったように感じた。(手は動くのか)鋭い痛みだけが襲い、右手は言う事を聞かない。治郎はゆっくりとコンクリートの地面に目をやった。血だまりの先にナイフが見えた。治郎はそれを拾うと工場をあとにした。血の跡がつづいた。左手で右腕の傷を抑える。行くあてはなかった。段々、目が霞んできた。(医者だ。病院に行かなくては・・・・こんなことで死ぬのは厭だ)治郎は崩れるように歩道に倒れた。そして気を失った。

 本棚にはあらゆる種類の辞書が乱雑に並んでいた。そしてその下の段にはこれまたあらゆる種類の詩集類があった。
 「辞書というものはね、引くものじゃないの。読むものなのよ、それに詩は人が言うような文学的なものじゃなくて、クイズみたいなものよ。何も難しいものじゃないのよ」
(俺はなんて駄目な、情の薄い男なんだろ)

 薄い緑色のカーペットの敷いてある部屋。冷蔵庫の小さな音が響いている。東向きの窓には薄い黄色のレースのカーテン。
(この腕に傷の痛みがなければ陽子の事を・・・忘れてしまいそうだ)
小さなカラーテレビばオレンジ色のカラーボックスの上に置かれている。その横に名の知れない花が活けてある。
(俺と言う人間はなんて駄目な、薄情な男なんだ。死んでしまえば良かったんだ)

「まだ、子どもの癖して、いったい何を悩んでいるのさ。また陽子って娘(こ)の事?もう死んでいるんでしょ?」
「私は陽子って子みたいなお嬢様とは違うわ。そんなにデリケートにはできていない。襲われても、それで妊娠してもしつこく生きて行くわ。子どもを産むかはわからないけどね」
 島美由樹は、山本陽子よりずっと肉感的で魅力的な女性でこの部屋の住人だった。美由樹に助けられて治郎はこの部屋にそのままいついてしまったのだった。美由樹は厭な顔ひとつしない。一週間がすぎていた。
 右腕の傷はまだ痛むのだがもうほとんど治りかけている。けれど心の方はかえって傷が深くなっていくような感じだった。
「血だらけの君を見たときは驚いたわ。気を失ってたでしょ。女の私ではここまで運ぶの大変だったんだから。引きずるようにして運んだんだよ」
 それは不快な声ではなかったのに彼の心を暗くさせた。
(今、俺は陽子のじゃない声を聞いている。そしてそれをいいことに陽子を忘れようとしているじゃないのか)
「何故、病院や救急車を呼ばなかったんだろうね」美由樹は小首を傾げた。
「寂しかったのね私。田舎からこんな都会にでてきて、まだ間もなくてひとりぼっちで。淋しかったのね。それで、君をこの部屋に連れてきたのよ。君には不思議な魅力があるのね。母性本能をくすぐるなにかが。それが君の傷付いた体からきているのならいいけど。
心からきているなら・・・」美由樹は口をつぐんだ。次の言葉をさがしているらしかった。
結局、美由樹はその続きを話さなかった。治郎はそれを聞かなくて良かった様な気がした。


つづく
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少年たちの挽歌 第5回 日向永遠 「連載小説を書いてみようv(41975)」

皆さんこんばんは~
今日、一時間にみたないですが図書館に行って5回目を書いて(テキストに)きました。

最後までお待たせしないでつづけますね。

文中、公序良俗に反する表現との事で○○となっているところがあります・・・
ちょっと、やりすぎじゃないかな・・・


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少年たちの挽歌 第5回

○月○日 (雨)
と何も書かれていない日があった。そしてその次の日。

○月○日 (曇)
昨日の事は忘れたらいいの?あれが夢だったらどんなにいいか。私は○○された。誰かわからない。何人かもわからない。死にたい。出来ることなら死んでしまいたい。でも私には治郎がいる。治郎に相談したほうがいいだろうか。でも、でも黙っていよう。私の心の奥底にしまっておこう。不幸なのは自分一人でいい。傷つくのは私だけでいい。私の体だけでいい。
 今日、あの場所に行ったら、コルトレーンのマッチ箱が落ちていた。半分位使われていた。きっと私を襲った奴が持っていたものだろう。コルトレーンって治郎が良く行く場所。ひょっとしたら治郎かしら?それならこれほど悩まなくてもいいのに。私はどうしたら・・・

「陽子が○○された?」少女にとってこんなに酷い事がほかにあるだろうか?あるものか?ひどい、ひどすぎる。
 しかし、陽子は堪えたんだ。それは地獄にも等しい思いだったにちがいない。しかし、それも、妊娠を知ったとき脆くも崩れさったんだ。陽子がどんなに悩み、苦しんだか、想像できるものではない。陽子がどれほど苦しんでいたか自分がどんなに辛く思ってみてもそれがどうしたというのだ。なにもならないじゃないか。
 そのとき、治郎の心にどす黒く、濁った感情がすくった。怒り、憎悪が固まった悪魔の様な固まり。
 手紙と日記をもった彼の手は細かく震えていたが、治郎の目には、鋭い光があった。
 復讐・・彼は呟く様に言った。

4 少年たちの挽歌

 治郎は暇さえあればコルトレーンに通った。行く度にコーヒー一杯で何時間もねばった。
 この客の中に陽子を襲った奴がいると思うといてもたってもいられなかった。
 洋一や浩次はこのごろ、コルトレーンに顔をみせていない様だった。
 T高の連中かもしれないと治郎は思った。前にT高の連中から陽子を救った事を思い出した。
 時計が4時を回ったとき、T高の連中が入ってきた。治郎は無性に腹立たしかった。それはもう自分が高校生ではないと言うところからきているように思いよけい腹がたった。
 三人いた。三人ともいかれた格好をしていた。彼らの顔には見覚えがあった。陽子を脅していた奴らだ。治郎はゆっくり立ち上がると、彼らに近づいて行った。虚無的な感覚があった。彼は一つあいていた席に座った。
「タバコを一本、くれないか?」
「誰だ、お前」正面ののっぽ男が言う。
「厭になれなれしいな」のっぽの隣の男が言った。そいつの眉間には傷があった。見た瞬間、虫のすかない奴だと思った。
「お前達には貸しがあるな」正面ののっぽを上目遣いにみながら治郎は低い声で言った。
「何?」治郎の横の男が言う。胸のぽけっとからサングラスがのぞいている。
「陽子を襲ったのはお前等だろ」彼らが犯人なのかどうか知るすべはなかった。しかし言わずにはいられなかった。
「なんだと!」とのっぽ。
「ふざけるなよ」と横の赤ら顔の男。
「陽子なんてすけ、聞いたことねえ」
「ふん」と治郎は鼻で笑い、三人を睨みつけた。

「おい、外へでろよ」

彼ら三人が治郎を連れていった場所は、廃工場だった。そこは音ひとつしない世界だった。ほこりがまっている。鉄の錆びた臭いが充満している。
「ここなら誰もこない」と眉間に傷のある男が言う。三人の中で一番凶暴そうだ。
「いったいどういうつもりだ。俺たちがその陽子とか言う女を襲ったと本気で思っているのか。いい度胸しているじゃねえか。妙な因縁をつけやがって」三人はゆっくりと治郎の周りを回りながら言った。懐からひかるものをとりだした。ナイフだった。
 ガーンと大きな音が木霊した。のっぽが近くにあったドラム缶を蹴飛ばしたのだ。
「何か言えよ。怖くて声もでないか?」
「ほんとうに、お前達じゃないのか」
「まだ、言ってやがる。おれたちにそんな趣味はねえよ」
「ほんとうか?ならお前達に用はない」治郎は無視して外に出ようとした。
「おい。待てよ。さっき貸しがあるっていったのはどういう意味だ」
 治郎は以前、陽子を助けたときの事を喋った。
「あのときの女が陽子っていうのか」
「ああそうだ」そう言うと治郎は一歩、二歩外へ向かった。
「待ちやがれ。ただで帰ると思うなよ」といいながらのっぽが治郎の肩に手を掛けた。強い力だった。手が肩に食い込む。

・・つづく・・
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「少年たちの挽歌 第4回」日向永遠 「連載小説を書いてみようv(41975)」

おはようございます

週末ですね。毎回思うのですが、いくつの日、週、月、年を重ねて行くのでしょう・・
今日とは違う明日はくるのでしょうか・・・

土日はゆっくりします。

さて、4回目です。また読んでいただければ嬉しいです。

******************************
少年たちの挽歌 第4回

2 傷ついた少年の心(承前)

 家でごろごろしていても、直ぐ思いは陽子の事に飛んでしまい、このままでは自分は駄目になってしまうんじゃないかと思った。それで街にでて、宛もなく歩いていたのだった。しかし、歩いていて考える事は陽子の事ばかり。
 何の宛もなく、街をふらつく事は普段だったら、苦痛の筈だった。しかし、その苦痛を感じる事もない。それ以上の苦痛を背負っているからだった。
 原色で彩られた街。騒々しい賑わい。いつもならそれらは彼ら若者の目を耳をひきつけてやまないものだった。
「治郎・・・・」と洋一は声をかけたきり、おし黙った。その沈黙が何を意味しているのか治郎には痛い程よく解った。何を話していいか解らないのだ。
「やあ」と治郎も言った。つづかなかった。
「じゃあ・・・」無意識のうちに治郎の口をでたその言葉に洋一はあっけにとられた様だった。
 治郎はゆっくり洋一から離れ買い物客の人並みに紛れた。
「治郎。そのうち遊びに来いよ」後ろで洋一の声がした。治郎はああと心の中で答えた。

 洋一や浩次に本当の事を、陽子の妊娠は俺じゃないって事を話したら信じて貰えるだろうか。しかし、話す事はできない。洋一たちは信じてくれるだろう。しかし、そうしたら、陽子はどうなるんだ?別の男と付き合っていたという事になってしまう・・・それが真実なのか?そんな事はない。陽子は俺の事を愛していてくれた。それがどうして他の男なんかと。治郎の頭の中で色々な思いが駆け巡った。

 治郎が自分の部屋の窓の下、ビニールで何重にもつつまれた、小荷物大の物を見つけたのは洋一とあってからだった。

 雨に濡れない様にしてあったビニールを剥ぐと中から手紙とどこかでみた日記がでてきた。陽子のだととっさ思いついた。治郎は直ぐに部屋と入り、ドアに鍵を掛けた。

「陽子は俺に会いにきたんだ。この窓の向こうに陽子はたったんだ。それなのに何故」
 治郎は窓の外にたつ陽子の姿を思い浮かべた。その顔は悲しく沈んでいた。


3 汚された少女

 この汚れた体でいつまでもあなたと付き合っている事は、治郎を騙している事になるよう気がするのです。何度、治郎に相談しようかと思ったかしれません。しかしそうしたら、私の決心は揺らぐにちがいありません。治郎は優しいから、私を受け入れてくれるでしょう。そしてそれに甘えて生きていく事になりそうで。一生、この汚れた体でいきていく事になるのです。私ひとりならまだ、なんとかなったかもしれません。だけど、私は妊娠しました。秘密にはしておけない。私のとるべき道はひとつになってしまいました。私は死にます。誰のせいか解らないまま私は死にます。治郎、今までありがとう。とても楽しかったです。愛しています。

最後に陽子と署名があった。一緒にあった日記には鍵がかかってなかった。治郎は日記をめくった。

つづく

************************

模型、紅の豚のサボイア(ポルコ・ロッソの乗っている紅い方の飛行機)を作ってます。
以前も作ったのですが映画の後半にでてくる、フィオ(女の子)が乗れる様に改装された方を作ってます。
完成したら2機並べて、ブログにアップしますね。


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「子どもたちは夜と遊ぶ」辻村深月を読みました!!


子どもたちは夜と遊ぶ(上)


子どもたちは夜と遊ぶ(下)

作者 辻村深月

講談社文庫

評価 ★★★★★+



こんばんは~
凄く、久しぶりに辻村さんの作品を読みました。
そして、いつもの様にさすがは 辻村さん!と感動しました。
最近作も良いけど、最初の頃もやっぱり良いです。

大学の学園の様子、人間関係。

浅葱とどこにいるか不明の兄の藍。

浅葱ととりまく、人間関係がまた素敵なんですよ。月子と狐塚、石澤。

海外留学をかけた論文の選考、謎の学生 iの論文が一番になる。
浅葱はそれが、行方不明の兄ではないかと思う。そして探し出そうとする。

そしてついにiとメールで浅葱はシータと名乗り接触に成功する。
そこから始まる、殺人ゲーム。

このゲームを完了しなくてはiと会えない。
浅葱は兄にあいたくて、あいたくて、不幸な殺人を続ける。
切ない。切なすぎる話でした。

浅葱の過去の部分は読んでいて辛すぎです。

始め、自分は秋山先生がiかなって思ってたんですよ。
それと、以外なところで石澤とか・・・。

でも違ってました。

月子と浅葱のすれ違いは、悲しすぎますよ。もう少し救いが欲しい。
けど、そう言う展開は話を壊してしまうかな・・絶妙なバランスなのかも

良かったです。また読みたいな・・


作家タ行 | コメント:4 | トラックバック:0 |

「少年たちの挽歌 第3回」日向永遠 「連載小説を書いてみようv(41975)」

皆さんこんばんは~、山梨も昨日から梅雨入りです!!

朝方は寒いと思うのですが日中はじめっと蒸し暑くなります・・

少年たちの挽歌 3回目をお届けいたします。

感想、応援、宜しくお願い致します。(*^_^*) 

*********************************
少年たちの挽歌 第3回

 2傷付いた少年の心 (承前)

「陽子の家に行かないのか?」と洋一が聞いた。
「今は行かない・・・本当に陽子はこの世にいないんだな?」
「ああ」
「暫く一人にしてくれないか」治郎がそう言うと洋一は黙って離れて行った。

 治郎は何時しか海辺に来ていた。闇の中、波の音が響いている。入江の向こう側の街の灯が波間に映りそれが揺らめいている。いつもと変わらない夜の海の風景。治郎は砂辺に膝を抱え座った。自然、涙があふれ出てきた。いつも変わらない風景。いつもなら何処かで息をしている陽子がいない。今にも後ろから声をかけられそうな気がするのに。
 何故、自殺なんか。わからなかった。もっと嫌がられても聞くべきだった。あんなに思い悩んでいたのに。自分はなんの助けにもならなかったのか。涙の中、海面に映った街の灯が滲んだ。何故、相談してくれなかったのだろう。恋人きどりでいた自分はいったい何をしてあげただろう?治郎は膝と膝の間に顔を埋め声をだして泣いた。

 家に帰ったのは朝方近くになってからだった。布団に入っても寝ることはできず直ぐに朝になった。治郎の心の奥深くに何かが居座った。その感じは歯を磨いても顔を洗っても無くなることはなかった。陽子は死んだ、自殺したという事を一晩中考え、そして出来る事なら忘れたいと願ったが出来る筈がなかった。

 その日、治郎は学校を休み、午後から陽子の家に行った。
 陽子の家に着くとそこにはクラスの陽子と仲の良かった女生徒が何人か来ていた。校長をはじめ教師も何人か来ていた。こんな時だけ教師顔しやがってと治郎は理由もなく思った。治郎が玄関から陽子が寝かされている奥の座敷に行こうとした時陽子の母が見えた。
陽子の母は治郎を見ると視線を治郎に向けたまま近付いてきた。
「治郎さん」母親が言った。その口調に非難の色があり治郎は厭な予感に襲われた。母親は何かを堪えている様だった。が暫くして堰を切ったように喋りだした。
「あなたが、あなたが陽子を殺したのよ。責任をとって。あなたが陽子を・・」陽子の母親は手をあげ治郎の頬を思い切り張り、そして泣き崩れた。そばにいた皆の視線が治郎に刺さった。
「おばさん、それはどういう意味ですか?僕にはわからない」治郎はできるだけ平静を装って聞いた。それがかえって反感を買ったらしく、母親が顔をあげたときはっきりと憎悪が燃え上がるのが分かった。普段の母親を見たのなら陽子そっくりに見えただろう。しかし憎しみと怒り、そしてなにより悲しみからその顔は歪んでいた。
「しらばくれるの?」さっきと打って変わって穏やかに話すその口調はかえって凄みがあった。
「陽子は妊娠してるの。そんなに親しいのはあなたしかいない。妊娠を苦に自殺したのよ」
 治郎は耳を疑った。妊娠だって?馬鹿な。自分じゃない。まだそこまでの関係じゃないんだ。治郎は叫びそして逃げるように駆けだした。
 陽子は妊娠していた。そしてそれを苦に自殺した。俺じゃない。すると誰なんだ?
学校は河野治郎だと考えていた。

 河野治郎は退学処分となった。

 結局、治郎は陽子の死に顔すら見る事が出来なかった。後で知った所によると陽子は睡眠薬による自殺だった。そして妊娠3ヶ月。3ヶ月というと何回かあった沈んでいた時期の最初の頃だった。

「ほんとうに、困った子だよ」治郎の母親は言った。治郎は黙っていた。なにも言いたくなかった。何を言っても同じ事だと思ったし、解ってくれないと思った。
「女性の一生を台無しにしたんだよ。どうやって償う気だい。ほんとうに困った子だよ」

 何も解っていないクセに・・・・俺の母親なのに・・俺を少しは信じてくれよ。治郎は思った。

 陽子の葬儀がすんで皆が落ち着きを取り戻し始めた頃、治郎は街でばったりと洋一にあった。


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本好きのためにくだらない話を・・・

こんばんは、少し下らない事をかきます。

 

 *****************************

本好きの為のくだらなくも真面目な話

 教室の右側のドアからh教授が入場。ふちなしの眼鏡。背が低く足も短い。酔っているらしくふら付いている。

教授「今日は読書の重要性について授業する。」A君を指さす「君は最近どんな本を読んだかね」

生徒A「涼宮ハルヒの憂鬱です」

教授、抱えていて大判の辞書の様なものを慌てて開く。30分でわかる世界文学とタイトルがちらっと見える。

教授「それは文学なのか」ページをめくるがどうも見つからないらしい。
生徒A「立派な文学だと思います」

教授「私は知らない・・・・」頭を抱える。

生徒A「先生はどんな本を読まれたのですか?」教授、やや元気を取り戻して
教授「私に読んでない本など無いはずがない・・・かもしれない。で最近よんだのはこれだ・・・」

生徒一同どよめく

教授がとりだしたのは全130巻、グインサーガ。なぜか一冊になっているが130冊。

「世界最長の本だ!ギネスは認めてないらしいがの・・まあ英語圏のすることに目くじらたてなくてもよいか」

生徒A「先生はどの位の本をよんだのですか?」教授、胸をそらし、頭が黒板に当たる。頭をさすりながら、

教授「数え切れん、万の単位で・・・」

生徒「全部覚えているのですか?」

教授「そこが問題じゃ。さて諸君。ここに読んでいない本がある。そしてここに読んだのだが、すっかり内容をわすれてしまった本がある。違いはあるか?」

殆ど本は読まない生徒B、いきなり席を立つ

生徒B「忘れてしまったのなら、読んでないのと一緒です」

本を毎日の様に読んでいる生徒C、いきなり怒り出す。

生徒C「断じて違う。忘れてしまっても読んだという記憶があれば、全然違う。僕なんか、こうやって読書記録をつけているから・・」

教授その記録を手に取る。

「なかなかな内容・・・う、この ある人妻、生きるべきか死すべきか・・・シェイクスピア??まあいいか、今度かしてくれ」

「おっといかん、忘れてしまった本についてだった。C君が言うように読んだ本をすべて覚えているわけでなない。しかし脳はどこかに仕舞っておる。だから本人が忘れてしまっていたとしてもなにかのシークエンスを読んだ時にふと忘却の彼方からそれは蘇るのだ。だから、読め。テレビなんか見るな!!」教授少し興奮しだす。

生徒A「先生、ハルヒも読んでください」

教授「人妻ハルヒの憂鬱・・・とメモメモ」

生徒A「違います。ハルヒを冒涜しないでください」

教授「これは失礼。本を読むといらない妄想が・・・酒を飲みながら読むとますます良いぞ・・」教授、目が座っている。

「C君、君が読んだ中で一番、良かった本はどれだね?」

生徒C、黒ぶちの眼鏡を治しながら

「神は死んだ!」と叫びながら後ろのドアから何処ともなく去る。

教授「去るものは追わず」

教授「今日の重要点は 本と飲酒の関係である」 よろけながら教室から出て行く。

生徒たち、呆れて、声もない。


掌編 | コメント:2 | トラックバック:0 |

「少年たちの挽歌 第2回」日向永遠 「連載小説を書いてみようv(41975)」

皆さん、こんにちは~

またまた間を開けてしまいました。ごめんなさい。
週の内、機械蜘蛛か、ハカリかこの少年たち~のどれかを必ず一回はアップしたいと思っているのですが・・・こんな、不定期で本当にごめんなさい。

読んでいただければ嬉しいです。
宜しくお願い致します。



*****************************
少年たちの挽歌 第2回

1.少年の日々(承前)

 授業が終わり家にいた治郎は、母親とちょっとしたイザコザがあって、家にいるのが厭になり、ちょっと散歩してくる!と言いざま、家を飛び出した。もう日は暮れはじめていて、陽は赤くそまっている。治郎はまたコルトレーンへ向かった。
 家が少しとぎれて右に塀が続いている。そこは水銀灯がとびとびにあって、そのひとつは壊れているのだった。その壊れた水銀灯の薄明かりの中、人の気配があった。様く見ると一人の若い女性が三人のたちの悪そうな男に取り囲まれているのが分かった。
 「よう、姉ちゃん。いい顔してるじゃないか、ちょっとドライブにでも付き合ってくれねえか」一人の男が女性を挟む様に両腕を塀に着きたてている。女性は怯えていて声も出せない様子だった。
 治郎はこんな連中とひと悶着起こすのも厭だったし、それ以上に怖かったので通り過ごすことにした。
 「河野くん、助けて!」その時、後ろで起こったその叫びに近い声はまぎれもなく陽子の声だった。
 治郎はくるっと向きを変えた。一瞬、どうしようか迷ったけれど、次の瞬間には彼は、そのチンピラに猛烈な勢いで体当たりしていた。治郎の頭が陽子に覆いかぶさる様に威嚇していた男の背中に厭と言うほどの力でぶち当たっていた。男は横に飛ぶように倒れた。
 しかし残りの二人に治郎は直ぐに両腕をとられ取り押さえられてしまった。陽子はそのすきに離れた所まで逃げおおせた。
 「こいつ、なめたまねしやがって」倒れていた男が立ち上がりざま治郎の顔を一回、二回と殴った。鼻血がふきだした。
 「止めて!」堪らず、近付いて叫んだ陽子に男はびんたを食らわせた。陽子は飛ぶように倒れた。そのすきに治郎は男の股間を蹴り上げた。男は一瞬、体が宙に浮き、そのまま地面に崩れ落ちた。それを見た、左にいた男が治郎の腹にパンチを食らわせた。治郎は悶絶しその場に崩れ落ちた。その後、治郎は気を失ってしまった。
「河野くん、河野くん、しっかりして」陽子は治郎の体を揺さぶりながら泣くような声で言った。
 「うっ・・」治郎が気がついて、真っ先に感じたのはわき腹の猛烈な痛みだった。気絶している間に何回も蹴られたらしかった。
「治郎君。大丈夫?」陽子が心配そうに治郎の顔をのぞき込む。
「だっ、大丈夫」体の節々が痛かったが治郎はなんとか起き上った。(かっこ悪いな)と彼は陽子には聞こえない様に呟いた。
「それより山本さんの方こそ大丈夫?」
「ええ、私はあの人達がどっかにいくまで怖くて隠れていたから・・あの人たちT高の人たちよ」
   ・・・・・
「治郎と陽子はうまくいっているようだな」と浩次が言った。コルトレーンの店内には今日はデープ・パープルが鳴り響いていた。浩次の横で洋一は水割りを手にしている。治郎の横には今日は静江が座っていた。
「うん、山本さんも俺の事を・・・」
「山本さん?陽子って呼べばいいじゃんか」と洋一。
「そんなこと・・・」
「あー、妬ける。妬ける」と浩次がはやしたてた。
「それで、やったの?」と静江。
「やったって?」
「セックスにきまってるでしょ」
「そんなことする訳ないだろ」治郎のその声は少し大きかった。
「へえ、案外、純情なのねえ」と静江はガッカリした様子で言った。
「お前みたいな女とは陽子は違うんだよ」と洋一が言う。
「そうかな?そんな事ないとおもうんだけどね。でも・・・でも、やっぱり、やりたいんでしょ?」
「そんな事は・・・」治郎はそういう思いが無いというと嘘だったが自然にまかせたかった。急ぎたくなかった。

   2・傷付いた少年の心

 こんなこと前にもあった事なので治郎はあまり、気にしなかった。。その頃は治郎と陽子は公認のカップルとなっていた。二人を見る目が色々だという事に治郎は気付いていなかったが。中には敵意さえ見せているものがいたと言うのに。
 十月の秋晴れで空がどこまでも高く見えたある日。陽子は何時になく沈んでいた。何かよっぽど思いつめている事があるらしい。しかし治郎が何を聞いても、大丈夫だからとの返事しか返してくれなかった。治郎も自然、それ以上何も聞けなかった。

 それから数日たった夕方、コルトレーンに治郎はいた。今日は一人だった。バラードが物悲しく響いていた。前におかれたコーヒーには口がつけられていない。いつしか冷え切ってしまっていた。陽子はどうしてしまったのだろう。陽子はあの日以来沈んだままだった。自分がそばに行っても上の空だった。
 その時、突然、洋一の声がした。
「治郎、大変だ」凄く大きな声だった。
「なんだ、洋一か。なにそんなに慌てているんだ?まあ座れよ」
「それどころじゃない。陽子が・・・」言いづらそうに逡巡する洋一。治郎はそこに不穏な気配を感じ、体が硬直するのが分かった。
「どうしたんだ、陽子になにかあったのか?」洋一は一語、一語、よっくりといかにも苦しそうに喋った。
「陽子が・・死んだ」治郎の目の前が真っ暗になった。膝が震えだした。
「し、死んだって?何故、どうして」蚊の喋るような小さな声で治郎が聞いた。
「陽子は自殺したんだ」突然の静寂が治郎を支配した。世界から音が消えた。自殺という言葉が頭の中に木霊した。静寂が戻りいつもの店内に戻った。
 「嘘だ・・」治郎はそのまま店をとびだした。後ろで洋一が慌てて、清算しているのが気配で分かった。洋一は直ぐに追いついてきた。
 「原因。自殺の・・何故自殺なんかしたのか知ってるか?」知らないと洋一は答えた。
「治郎、お前にも分からないのか?」逆に聞かれた。
「俺が・・知らないんだ」

 (つづく)

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「秘密の花園」バーネットを読みました! 「本日の1冊(13748)」


秘密の花園
著者バーネット
評価 ★★★★☆

自分の読んだのは新潮文庫版です。楽天のリンクが見つけきれなかったので光文社のをリンクしました!!

小公女 のバーネットの作品。
小公女程はドラマチックではありません。
しかし、静謐さのなかにも人間性の回復がうたわれていて癒されます。

両親をインドで発生した疫病で亡くし、英国の小父さんにひきとられたメアリー。

最初は鼻持ちならない、生意気なうえに不健康なお嬢様。

しかし、屋敷の小間使いマーサや庭師との生活を続けるうちに色々な事をしる。

自然の豊かさ、生き物の素敵な所作。
外で遊ぶうちにやせっぽちで食も細かったメアリーもだんだんと太ってきて健康的になってくる。

そんな折、深夜、屋敷の奥から誰かの鳴き声が聞こえてくる。
それは死の事ばかり考えているコリン。
マーサの弟、ディコンとコリンを秘密の花園へと連れ出す、メアリー。

コリンは外に出る様になってから、どんどん元気になってゆく。

良かったです。けどやっぱり小公女の方が好きです。

小公女、最近、再読しました。
セイラ、やっぱり偉いです。
辛くとも負けずに頑張ります。
また何時か読むと思います。
辛くなったら読みたくなるかも知れません。
作家ハ行 | コメント:12 | トラックバック:0 |

「聖なる幻獣」立川武蔵 を読みました!! 「本日の1冊(13748)」


聖なる幻獣
立川武蔵 著 大村次郷 写真
集英社新書ヴィジュアル版

とても資料性の高い本。

神に仕える為、または恐怖を封じ込める(恐怖そのもの)為、人は、竜をはじめとする聖なる獣を祀った。

洋の東西を問わず、現れれる、幻獣。かれらは現実には存在しないが故に何時までも生き続ける。神がそうであるように。

刺激に満ちた一冊です。


【内容情報】(「BOOK」データベースより)
メドゥーサ、キマイラ、キールティムカ、海獣マカラ、竜、一角獣、スフィンクス、ガルダ島、グリフィン等々、人間は、自然界に存在しないさまざまな寄妙な動物たち─幻獣を考え出してきました。それらはヨーロッパ、アジアにとどまらず、あらゆる地域の神話に登場し、現実の動物にも負けないほどのリアリティーを持っています。そして、その異様なもろもろのイメージには共通した要素があり、ある種の「聖性」を有し、人々に戦慄と畏敬の念を覚えさせます。本書は、この聖なる獣たちが人間文化の中にどのような棲家を見つけ、いかなる働きをしてきたのかを見ようとするものです。

【目次】(「BOOK」データベースより)
第1章 キールティムカの顔/第2章 海獣マカラ/第3章 トーラナという宇宙/第4章 蛇と竜/第5章 翼のある獣/第6章 一角獣/第7章 聖獣と神々


作家タ行 | コメント:4 | トラックバック:0 |

「機械蜘蛛の塔 第6回」 日向永遠 「連載小説を書いてみようv(41975)」

皆さん、こんにちは~

機械蜘蛛もハカリも忘れてはいませんよ~
皆さんも忘れないでくださいね・・・m(__)m

お待たせした割には短くて恐縮です。

読んでいただければ嬉しいです。


*******************************
機械蜘蛛の塔 第6回 

「なにも喋るつもりはない」そう言うと老人は口を固く閉ざした。
「そうか・・・まずは、こちらから名乗らなければな。私は、”ナ”と言う。お前にこの名前の意味が分かるか?」
それは老人がキエフの古代研究を進めて行くなかでたどりついたこの街の成り立ちに関わる重大なミッシングリンクだった。
 ナはヒとの鏡文字、機械蜘蛛の眠りの姫の名が”ヒ”。その意味するところは。
「なんと言う事だ・・・・」長い沈黙の末、老人は口を開いた。
「我が名は、”ネ”」
「そうか、お主も一文字の名を持つものなのか」古代生物の女王”ナ”の銀髪が揺れた。
 
 七本足は重大な秘密が話されているのを感じた、その時”ナ”は鋭い一瞥を七本足に投げた。

 七本足は側に控えていた重臣たちにこの場を去る様うながした。

「何かありましたら、お呼びください」そう言うと静かに王の間を去った。

 一方、ネルたちは休息を終えて再び、魔女の館を目指して東に移動していた。そして、日も暮れようとしてる時、とうとう、魔女の居城を見つけた。鬱蒼とした、黒い森の中、館と言うよりも城と呼んだ方がふさわしい位の偉容を見せていた。城と呼ぶ程の大きさはない。しかし、それは城と呼ぶにふさわしい。その城にリリスとミシュだけが住んでいる。
 
 モニカとネル、チハルが城門に近づく、するとどういう仕掛けか門が左右にゆっくりと開いていった。そして、”くぐつ”が現れ、ゆっくりとたどたどしい声で喋った。

「来ることは分かっていました。こちらへ」

城の奥深く、三人はくぐつに導かれ進んでいった。そして、魔女の間に着いた。着いた瞬間、くぐつは命を失い、床に崩れ落ちた。

 三人が中に入っていくとリリスはネルとチハル、そしてモニカに順番に目を向けた。ミシュも同様に見る。

 ネルは人程もある、黒犬ミシュに見とれてしまった。そしてその知性を感じさせる瞳に吸い込まれる思いだった。
そして、この城の主、リリスの顔を見る。この世界にこんなに美しいものが存在するとは、それは機械蜘蛛の塔の姫と、どこか似ているが勝るとも劣らない。

 モニカも機械ながら、姫と目の前の魔女を知らず比べていた。

 リリスが口を開いた。

「言わなくても、そなた達の用は分かっている」

(つづく)
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「悪夢の骨牌」中井英夫を読みました!! 「本日の1冊(13748)」


悪夢の骨牌新装版
著者 中井英夫
講談社文庫
評価 ★★★★☆

 1か月以上前に読んだので感想も忘れてしまいました!
だけど、だけど、読んでいて異界を彷徨っている様な浮遊感を感じたのをおぼえております。

 現実と幻想の世界の境界が曖昧になりそうな、麻薬的な味わいがあります。なので調子の良い時でないとかなり危険な小説かも(*^_^*)

 ここまで凄くて圧倒されるとなにも言えません。

幻想怪奇の好きな人は是非・・・




【内容情報】(「BOOK」データベースより)
ゴシック風の豪奢な洋館のサロンで開かれる賀宴の出席者は、十人の客とサロンの女主人、そして令嬢柚香。そこで語られるのは、現実と非現実をあざなう奇譚の数々。ことばの錬金術師として当代随一の著者が、鮮やかな言語魔術と精緻な構想を駆使、幻想の宇宙体を作る連作とらんぷ譚2。泉鏡花文学賞受賞作。

【目次】(「BOOK」データベースより)
1 玻璃の柩のこと並びに青年夢魔の館を訪れること(janvier 水仙の眠り/f´evrier アケロンの流れの涯てに/mors 暖い墓)/2 ビーナスの翼のこと並びにアタランテ獅子に変ずること(avril 大星蝕の夜/mai ヨカナーンの夜/juin 青髯の夜/interm´ede 薔薇の獄(ひとや)─もしくは鳥の匂いのする少年)/3 戦後に打上げられた花火のこと並びに凶のお神籤のこと(juillet 緑の唇/ao^ut 緑の時間/septembre 緑の訪問者)/4 時間の獄のこと並びに車掌車の赤い尾灯のこと(octobre 廃屋を訪ねて/novembre 戦後よ、眠れ/decembre 闇の彼方へ)





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