輝く断片のあつめかた

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「蛇行する川のほとり」恩田陸を読みました。 「本日の1冊(13748)」


蛇行する川のほとり
著者 恩田陸
中公文庫
評価 ★★★★☆

面白かったです。恩田さんらしい作品で満喫しました。
リアルよりのファンタジーといってよいか。
麦海まではいかないけど、雰囲気は似ています。
表紙絵も素敵です。

少女から女性に変わる多感な時期、高校生。
彼女たちの夏の出来事。

舞台背景のための大きな絵を描くために川のほとりにある美術部の香澄先輩の家に合宿する。
毬子、芳野、そして香澄。

香澄と芳野は誰が見ても、憧れる美人で聡明で超越している感じの先輩。
そのふたりから誘われた毬子。

そんな毬子に親友の真魚子は警告する。
”気をつけなよ。二人は、なにか企んでるから”

同じ警告を待ち伏せされた他高の男子生徒からも言われ不安になる毬子。

第二部の終わり、香澄と毬子が自転車で真魚子を迎えに行くところ。えっ声をあげてしまいました。

関係はあまりありませんが

作中にレベッカの話がでてきて嬉しくなりました。

それと真魚 が空海の幼名だったこと・・夢枕獏の小説で読んでてきたことを思いま出しました。

やっぱり恩田さん大好きの感を強くした作品でした。
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作家ア行 | コメント:4 | トラックバック:0 |

ハヤカワ文庫トールサイズ化記念のブックカバー

こんばんは!

今日(届いたのは昨日ですが)、ちょっと嬉しい事がありました。

それはハヤカワ文庫の 「犬は勘定にいれません」(<-面白かったですよ)を読んだとき変なサイズだな~と思ったのですがそれが 文庫のトールサイズ化でした、前からepi文庫は大きかったですね。ハヤカワ文庫はあのサイズに今後統一される様です。でその帯にブックカバープレゼントの案内が・・・その時即、応募したんです。

そしたら、昨日届いたんですね。グリーンのが・・
嬉しい~。ハヤカワ文庫またかわなきゃと思ったしだいです。

帯の写真とちょっとデザインがかわってましたが嬉しいです。

ハヤカワ文庫

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テキスト・エディターの事


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ポメラ 気になります。欲しいな~と思うのですが。もし買うならオレンジです絶対。

直ぐ起動するところが良さそう。ちょとした時間書けそうですね。 

ICレコーダーもいいかななんて思ってますが・・。


ところでパソコンで文章を書くのに何を使ってますか?
自分はワープロソフトは苦手なのでエディターです。

dos の頃 VZ EDITOR を愛用していたのでそのまま WZ EDITOR を使ってます。

【在庫僅か】ビレッジセンター WZ EDITOR 6 パッケージ版 WZ-6

今はバージョン6です。

虹子の物語もこれで書きました。
40文字40行縦書き フォーマットを使うとなんか小説家気分があじあえます。
約20頁になりました。ちょっと達成感がありました。

他のエディターは使ったことがないのですが 
自分のお勧めエディターはこれです。(*^_^*)これしか知らないで良く言えますね~(汗)


30日間使える体験版もあります

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「木でできた海」ジョナサン・キャロルを読みました。


木でできた海
作者 ジョナサン・キャロル 市田泉(訳)
創元推理文庫
評価 ★★★★★+

キャロル凄い!!今のところ自分の読んだ今年の海外小説で一番か二番の面白さです。

何?この訳のわからなさ、すごいです。
その辺の時間パラドックスを扱ったSFを笑い飛ばす勢いのよさ。凄すぎです。

題からしてなんなのって思うでしょ?
思いますよね 実はこれにはこの世の秘密を解くカギがかくされているのです。凄いですよ。

クレインズ・ヴューという町の警察署長、フラニー・マケイブが主人公。
フラニー、三本半の足をもつ老犬オールド・ヴァーチューを拾ってきてから、世界は狂いはじめる。

 その老犬が死にフラニーは森に埋めるのだが、いつの間にか死んだ犬がもどってくる。
近所の夫婦が失踪。

 女子高生が薬物死した知らせを受け学校へ、さっそく現場を見るのだが・・死んだ少女がフラニーに向かって言う「母さんに伝えてください。わたしじゃないって。あいつらにやられたんだって」そして少女は再び、死ぬ。

何が起こっているの?訳もわからず主人公とともに未来へ、過去へ。

やがてこの世にかかわっているらしい謎の人物があらわれて、そして死んだ女子高生が再び現れ、フラニーに問う

「木でできた海で、ボートをこぐにはどうしたらいいですか?」

綺麗な色をしていた羽、そしてオールド・ヴァーチューを埋めるための穴から出てきた不思議な骨、それからこの問い、そしてもう一つ、世界の謎を解くためのものをフラニーは探し求める。残されている時間は一週間。その間に謎をとかなければ世界はどうなるのか・・。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

フラニー・マケイブ。クレインズ・ヴューの警察署長で、元不良少年。目の前で死んだ三本脚の犬を埋葬して以来、彼の周囲で奇妙な事件が続く。美しい羽根を残して忽然と家から消えた夫婦。なぜか戻ってくる犬の死体。その上変死した女子学生のスカートから同じ羽根が見つかる。いったい誰が、何を企んでいるのか?そして彼のもとに、使命を携えて謎の男が訪れる。鬼才の新たな傑作。

作家カ行 | コメント:10 | トラックバック:0 |

「第14回(最終回) 蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41975)」

最終回をお届けします。
この様なお話を最後まで読んで、そして応援いただき感謝いたします。
ほうとうにありがとうございました。

また、成長した紅葉と虹子に会える事をお約束して、第一部を終了いたします。

ありがとうございました。
バックナンバーはこちらから
第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語 
第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第3回 蜘蛛の女王・・虹子の物語  
第4回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第5回 蜘蛛の女王・・虹子の物語  
第6回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第7回 蜘蛛の女王・・虹子の物語  
第8回 蜘蛛の女王・・虹子の物語 
第9回 蜘蛛の女王・・虹子の物語  
第10回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第11回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第12回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第13回 蜘蛛の女王・・虹子の物語



第14回 (第一部最終回) 蜘蛛の女王・・・虹子の物語
 
(8)紅葉、虹子 新たな旅立ち
 秋、二学期が始まりもう10月になっていた。あの夏の出来事は虹子と紅葉を大人へと変えていた。二人は少しの事では折れない、精神力をもった。紅葉も虹子もどこがどうと言えないのだが妖しげな雰囲気を纏ってきていた。それがクラスの皆にも分かるのだろう。
他の生徒と虹子と紅葉に対する接し方が少し違って来たように思える。決して言動が変わった訳ではないのだが。頼られる存在になったと言えばいいのだろうか。特に紅葉は全身からオーラがでている様だった。それは人を威圧するものではなく、安心感を与える様な感じと言えば良いのか。

 虹子は蜘蛛をだいぶ扱える様になった。紅葉に見てもらいながら、自分の蜘蛛を体外に実体化させ、紅葉とやりとりが出来る様になった。そして二人は蜘蛛をやりとりしている過程で蜘蛛を普通の人に見えなくする方法を知った。それは蜘蛛を透明にする事だった。
 蜘蛛はもともと実際の蜘蛛なのだが、体内に飼っている過程で精神的存在へ変化していく。そして体外に出て行く時、実体化するのだが、その際、ある程度の変化を与える事ができるのだ。但し、土蜘蛛の一族には透明だろうが見えてしまう。と言うより気付かれてしまうのだが。

 歴史の授業中、紅葉の蜘蛛が虹子の所にやってきた。悠然と机の上に歩いてくる。そして虹子に潜入する。
 「授業、退屈だね」と紅葉
 「そんな事ないよ。歴史は大好きだから」
 「そう?ねえ今週末、久しぶりに丘の上公園に行かない?そして神社にも寄ってこようよ」
 「いいよ。また行きたいと思っていたんだ」

 エピローグ

 二人並んで公園を目指し歩いて行く。涼しい風の中に冷たさが感じられる。夏に来た時とは景色が変わっていた。夏の緑はすっかり色をかえ色とりどりにかわっていた。
 神社によりお参りした。力が湧いてくるような気がした。そして二人でいるだけで気持ちが通じ合う様になってきていた。
 「虹子、いろいろあったね。わたしの所為なんだけど」
 「紅葉のおかげで私、変わった気がする。前よりなんて言えば良いか分からないけど。世界と向き合っていける気がするの。今までは自分の事しか考えてなかったけど、紅葉やクラスの皆の事を考えられる様になったと思う。紅葉と出会ったおかげだよ」
 「そんな風に言ってもらうと、気持ちが凄く楽になるけど、わたしには虹子に責任があるのは変わらない。これからも変わらないよ」


 公園に戻ると雨が降り出した。二人は公園にある、四阿で雨宿りした。直ぐ小雨になり二人は帰りの途についた。

 ふと前方を見ると、紅葉し色づいた木々を背に七色の虹が輝いていた。

二人はそれを暫く黙って同じ思いを持って眺めていた。

 (了)


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「第13回 蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41975)」

お待たせしました。虹子の物語 第13回目です。

次回、中学生編、最終回の予定です。

いままでお付き合いありがとうございました。感謝、感謝です。


感想、リクエストがありましたら宜しくお願いいたします。(*^_^*)


第12回へ



 第13回 蜘蛛の女王・・・虹子の物語

(7)虹子とその蜘蛛 (承前)
 紫は虹子の意識を探した。虹子さん・・・虹子さん。なかなか見つからない。
虹子の人格は分裂と統合を繰り返していた。虹子と蜘蛛の虹子。そして本来の虹子の影が薄くなり、原始的な虹子の精神が蜘蛛のイメージにそって作り上げた人格に支配され様としていた。
 紫は呟く「これは紅葉に任せた方がいい。精神の問題は信頼関係が一番、技術は二番目だから・・・」

虹子の痣に手を当てて、状況を探っていた紅葉は瞬時に母の思いを理解した。母と入れ違いに虹子の中に潜り込む。紅葉は衝撃にうたれ、言葉を失くした。原始的精神、生き残るための残虐性、攻撃性、自己中心的な精神に覆われた蜘蛛が虹子の心を覆っていた。
 [虹子、戻ってきて」紅葉は必死に本来の虹子を探した。消滅した筈はない。必ずどこかに虹子がいる。まずは自分が落ち着かなくてはいけないと紅葉は自分に言い聞かせた。
 虹子の心を探す。この前の様に虹子の心全体を覆うようにする。
 しかし、蜘蛛に囚われた原始虹子の精神はその紅葉の心を排除しようと攻撃して来た。
 逆に紅葉を覆い潰そうと上から下から、左右から巨大な暗黒の壁が迫る。そこには怒り、憎悪、恐怖の心が渦巻いていた。壁の表面が渦状に蠢き、紅葉を吸い込もうとする。
虹子の蜘蛛はもとはと言えば紅葉の蜘蛛の子。土蜘蛛の力の根本には、原始的、根源的な力が眠っている。それは、大きな力なのだが、それに支配されたら大変な事になる。土蜘蛛の一族はその長い歴史の中で制御する統べを身に着けてきた。紅葉も紅葉の母も土蜘蛛の末である。生まれながらに制御する統べを持ち合わせていた。虹子を仲間とした時、そのことを思慮しておくべきだった。しかし、その時の紅葉は虹子を思うあまり仲間になってもらう一心だった。仲間になってからは紅葉は虹子を守ると固い決心をかためていた。だから、この危機は自分が解決しなくてはいけないと紅葉は必死だった。自分の生命にかえても虹子を守ろうと思った。

 「虹子じゃない!これは虹子じゃない。虹子ー」正面の壁がいつの間にか蜘蛛のあぎとにかわっていた。くわっと大きく口を開ける。紅葉は巨大化して吸い込まれるのを防ごうとした。
 間に合わなかった。一瞬、遅れた。口の中に吸い込まれていく。その牙にぎりぎりと囚われる。紅葉は絶叫した。次の瞬間、紅葉の(蜘蛛の)体は頭と胴体のふたつに引きちぎられた。虹子の体全体、精神全体に紅葉の叫びが轟く。紅葉は必至に体の再構築を図った。

 「紅葉!!」紅葉の危機に虹子の心が反応した。支配されかけ小さく、小さく精神の片隅に追いやられていた虹子の本来の姿が紅葉の精神に共鳴した。原精神に支配された蜘蛛の虹子が急速に縮小し本来の虹子の精神に覆われた。主客転倒の瞬間だった。

 紅葉の体が一体になっていく。
 「虹子!」
 「紅葉!」
 二匹の蜘蛛は本来の姿を取り戻していった。
 「虹子。ありがとう。逆にたすけられちゃったね」
「ううん。私がいけないの。まだ、蜘蛛と自分の分離、扱いをしらないのに自分一人で蜘蛛を扱おうとしたから。そしたら、逆に蜘蛛にのっとられてしまったみたい」
 「虹子。わたしがついていながら、こんな危険な目にあわせてしまった」紅葉の心は打ちひしがれた。

 それは、本当の意味で虹子が土蜘蛛の仲間になった瞬間だった。
 (つづく)

第14回最終回へ

最近、ちょっと忙しくて皆さんのブログに訪問できません
週末には行くつもりですのでご勘弁を m(__)m

創作 | コメント:4 | トラックバック:0 |

「第12回 蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41975)」

皆さん、今晩は!今回は中学生編の最後の山場です。(*^_^*)
今回は、虹子の蜘蛛の話です。中学生編は今回のエピソードが決着した時点で終わる予定です。次回か、遅くとも次々回の予定です。


第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語 第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第3回 蜘蛛の女王・・虹子の物語 第4回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第5回 蜘蛛の女王・・虹子の物語 第6回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第7回 蜘蛛の女王・・虹子の物語 第8回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第9回 蜘蛛の女王・・虹子の物語 第10回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第11回 蜘蛛の女王・・虹子の物語

それでは12回目の始まりです。宜しくお願いいたします。




第12回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
(7)虹子とその蜘蛛

 夕方、虹子は紅葉の母に送られて、家に帰った。紅葉も一緒に送ってくれた。
「虹子。毎日でもいいから家に遊びに来てね。待っているからね」と紅葉。
「そうですよ。虹子さん。遠慮は無用ですからね。これから暫くが一番不安な時だと思うから。だから紅葉と一緒にいた方が心強いと思うわ」紅葉の母も一緒になって言う。教えてもらった紅葉の母の名は、紫(ゆかり)だった。すごく素敵な名前だなと虹子は思った。素敵だけど、その正体を知った今は名前も妖しく感じられる。

 さすがに毎日は行けないけど、一日おき位に紅葉の家に遊びに行った。そんなある日。夏休みもちょうど半分を過ぎたあたり。あの事件から2週間以上すぎたあたりの頃。

 虹子は心の中に別の意識が芽生え始めたのを感じた。ああっ蜘蛛が成長し始めたのだなと思った。
蜘蛛が成長したら会話出来るのだろうか?それとも自分自身と対話するのだろうか?別の自意識を意識しだしてまた不安になってきた。別の意識に集中してみる。それは体の特定の場所に感じるのではなく体全体に感じる。
自分が二重写しになったきがしてきた。人間の自分と蜘蛛の自分が二重に重なる。左の二の腕の痣をじっと見つめる。

「出て来い」蜘蛛が痣からでてくるイメージを思い描く。
「出て来て。わたしの蜘蛛」なんか変な気持ちだった。蜘蛛になった自分を想像するのは、不思議だった。こんな事がなかったら絶対、蜘蛛の自分なんて考えても見ないだろう。だけど不思議なもので運命として受け入れて見ると、慣れてくる。あんなに気持ち悪いとおもっていたのに。

 蜘蛛になった自分はどんなだろう?目を閉じ精神だけの自分をまず思い浮かべる、そして体の中心に蜘蛛をイメージする。蜘蛛の時の紅葉をそうぞうしながら。

 そして自分の左の二の腕の蜘蛛の形の痣に重ねて見る。まず前の左の脚がゆっくりあざからでてくる。目を開け痣を見る、痣の脚の部分が内部からゆっくり盛り上がってきた。
 脚が実体化した。腹部が大きく盛り上がる。前の四本の脚が完全にからだから出てきた。
そしてつづいて後ろ脚、腹部、頭部と続く。だいぶ膨らんできた。頭がでてくる。

 その瞬間、視界が二重に映った。痣からでてくる蜘蛛を見ている自分と、蜘蛛の目から人間としての自分をみてる像がかさなった。なに?これはなに?吐き気がしてくる。無理だ。まだ無理だ。体からでるのはまだよそう。吐き気はどんどん強くなる。蜘蛛が体に戻る様、想像する。完全に抜け出す前だったのでなんとか戻れた。トイレに走り込み、吐いた。
 
 苦しくて、苦しくて、吐くものがなくなるまで吐いた。胃液を吐く。落ち着くの待ってから口を漱ぐ。これは紅葉に教えてもらったほうが良い。絶対そうした方が良い。また明日にしよう。明日、紅葉の家に行って教えて貰おう。
 少し落ち着いてきた。

 「虹、なにしてるの?大丈夫?」心配そうな母の声がトイレの廊下の方から問いかけてきた。母は、虹子の事をにじと呼ぶ。
「大丈夫だよ。ちょっと夏風邪をひいたみたいなの。それで調子悪くて」ドアを開け母と向き合う。
 「虹、顔色が真っ青よ。暫く横になってなさい。いいわね」虹子の母は厳しい口調で言った。それ程酷い顔をしていたのだった。

 これ程、大変な事だとは思ってもみなかった。蜘蛛に人格を移すことがこんなに大変な事だとは思わなかった。紅葉も紅葉の母の紫も凄いなと虹子は思った。

 母の言うとおり暫く寝ていることにした。虹子は自分の部屋へ戻りベットに潜り込んだ。
暫く目を閉じていると、そのまま寝てしまった。

 夢の中、人格が立ち上がってきた。虹子の人格はすっかり寝付いているのだが、そのコピーと呼べる人格が芽生えはじめていた。

 その時、紅葉の家での事。

 「ねえ、お母さん、悪い予感がするの。虹子の身に良くない事が起こってる」
 「ええ、感じるわ。紅葉、直ぐ、虹子さんの家に行ってあげて。私も紅葉の中に入って一緒に行くわ」紫はそう言うが早いか蜘蛛となり左の痣から紅葉の左の痣を通り、紅葉の体に潜り込んだ。

 紅葉は自転車を飛ばし虹子の家に急いだ。10分で着く。道々、母と対話した。体の中の対話。「何が起きていると思う?お母さん」「人格の二重化による自己崩壊。私たちは、生まれながらの土蜘蛛だから、蜘蛛に自分の精神を移すことはなんでもないことだけど、虹子さんは、成長してからだから、それに少女期の精神の不安定さも影響していると思う」

 息を整えてから、玄関で声を、かける。
 「こんにちは!紅葉です。虹子さんいますか?」直ぐ虹子の母が出てきた。
 「まあ、紅葉ちゃん。良く来てくれたわね。でも虹は、具合が悪くて、寝てるの」
 「やっぱり」呟く様に紅葉は言った。「おばさん。心配だから、ちょっと虹子にあっていいでしょ?」

 「紅葉さんなら、もちろんいいわよ。虹は最近、紅葉さんの話ばっかりなんだから」
紅葉は虹子の部屋へ急ぐ。
 「虹子」真っ青な顔の虹子がベットの中にいた。目をしっかりとじていて、顔は苦しそうにゆがんでいる。「暫く、二人きりにしてください」紅葉はドアを閉めながら虹子の母に言った。ドアの外を伺い、虹子の母が去っていくのを確認する。紅葉の母が紅葉の痣からでて、虹子に潜り込んでいった。

(つづく)

第13回へ
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「GOSICK」桜庭一樹読みました。


【中古】ライトノベル(文庫) GOSICK-ゴシック / 桜庭 一樹
富士見ミステリー文庫
評価 ★★★★☆

ヴィクトリカ、可愛いです。桜庭一樹さんの本なので読みたいなと思ってましたが、書店では見つからず、アマゾンの古本で購入しました!楽天のリンクも古本しかないみたいです。

ヴィクトリカがホームズ、久城がワトソン役ですね。
ヨーロッパの小国、ソヴェールに留学した帝国軍人の三男、久城一弥。
聖マグリット学園の図書館の上の上の迷路の様な階段の植物園にいつもいるヴィクトリカ。
彼女は人形の様な美しさの少女。しかしパイプをくゆらし、老婆の様な声で話す。

その聡明な頭脳は”混沌(カオス)の欠片を再構築して、どんな謎でもといてします。

聖マグリット学園では、怪談がはやっていてその一つに幽霊船の話があった。
占い師の殺人事件を解いた二人は豪華客船への招待状を手にいれ、乗り込むが、その船が幽霊船と瓜二つ。船に他の客と閉じ込められた二人は無事脱出できるのか?

面白いですね。ラノベと侮ってはいけませんね。流石は桜庭さん。
シリーズなので他のも絶対読みます(*^_^*)
古本で買わなくては・・・・

作家サ行 | コメント:4 | トラックバック:0 |

「訪問者」恩田陸を読みました。


訪問者

「訪問者」恩田陸、読了
祥伝社 
評価 ★★★★☆

 やっぱり恩田陸さん、うまいな~。次がどなるのだろうと頁を繰ってしまいます。
 映画監督の峠昌彦が死にその過去を取材のため山荘を訪れる井上と長田。
ついた山荘には朝霧兄弟の面々。そのそれぞれが曲者ばかり。
朝霧家の女帝が同級の峠昌彦の母を支援するために建てた擁護施設。そこで育った峠親子。

 「君は訪問者なのかね?」  山荘にいた千次が問いかける。それは訪問者に気をつけろ!との謎の手紙を事前に受け取っていたから。

 嵐の中、山荘には予期しない訪問者が次々、訪れる。そして、死。
 峠昌彦が撮ろうとしていた「象を撫でる」のシナリオは母の死因を暗示するものになる筈だった。象を撫でる・・・群盲、象を撫でる  多くの盲人が象の一部の触って、そのものから、創造するのでは一部であって、全体を把握することは出来ない。自分たちが一部の事象からその人、事件をあえこれいっても、それはごく一部の事であって、全体を知っていることではない。

 このことわざが有効につかわれてます。
 面白かったです。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

山中にひっそりとたたずむ古い洋館─。三年前、近くの湖で不審死を遂げた実業家朝霞千沙子が建てたその館に、朝霞家の一族が集まっていた。千沙子に育てられた映画監督峠昌彦が急死したためであった。晩餐の席で昌彦の遺言が公開される。「父親が名乗り出たら、著作権継承者とする」孤児だったはずの昌彦の実父がこの中にいる?一同に疑惑が芽生える中、闇を切り裂く悲鳴が!冬雷の鳴る屋外で見知らぬ男の死体が発見される。数日前、館には「訪問者に気を付けろ」という不気味な警告文が届いていた…。果たして「訪問者」とは誰か?千沙子と昌彦の死の謎とは?そして、長く不安な一夜が始まるが、その時、来客を告げるベルが鳴った─。嵐に閉ざされた山荘を舞台に、至高のストーリー・テラーが贈る傑作ミステリー。

作家ア行 | コメント:4 | トラックバック:0 |

「第10回 蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41974)」

第10回です。ここまでつづくなんて思っていませんでした。
これも応援していただける皆さんのおかげです。本当に感謝いたします。

紅葉と虹子のこれからを見守っていただけると嬉しいです。
先がどの様になっていくかはっきりとはわかりませんが、これからも応援そして出来たら感想を是非聞かせてくださいね。

宜しくお願い致します。・・・・・・・・  日向永遠

第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第3回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第4回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第5回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第6回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第7回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第8回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第9回 蜘蛛の女王・・虹子の物語



第10回 蜘蛛の女王・・虹子の物語

(6)紅葉の苦悩 (承前)

 虹子の寝息の音が微かに聞こえる。紅葉は目を開けた。寝てはいなかった。泣きながらそのまま、口を利かずにいたのだ。
精神が異様に昂ぶっている。

 母に薦めらたのもあったけど、虹子を仲間にしたのは自分が考えて実行した事。紅葉は生まれてはじめから土蜘蛛の末だった。
だから当たり前だった。しかし虹子は違う。普通の中学生。それを・・・。たしかに見た目は普通の人間と変わらない。
神秘的な雰囲気はあっても自分から言い出さなければ気付かれる事はないだろう。

 だけどこの胸の痛みは何?虹子・・・。仲間になって嬉しい筈なのに。実行する前は早く仲間にと、仲間になればと大きな期待をしていたのに。いざ、虹子を仲間にしてみると・・・この心の震えはなに?

 普通ってなんだろう。紅葉にとっては蜘蛛と一緒なのが普通。でもそれは皆からみれば異常なこと。
普通ってなんだろう。虹子にとってわたしは普通じゃない存在だよね。普通じゃない仲間にしてしまった。

 紅葉の二の腕の痣から蜘蛛が這い出してきた。蜘蛛は本人と意識を通じている。
体からでた瞬間から同じ意識のふたつの人格に変わる。このことは大きな精神的負担をしいる。そこで紅葉の場合、自分(人間)の方の意識を一時的に弱め、蜘蛛の自分の意識を主とする。同じ意識を同時に同じ力で存在させるのは土蜘蛛の末裔にとってもとても高度な精神を必要とするのだ。紅葉はまだそこまでいっていない。

 蜘蛛の紅葉はゆっくり虹子に近づく。何のために?解らない。虹子がどう思っているか知りたいのかも知れない。
虹子は起きる様子はない。深い眠りに入っている様だ。虹子の蜘蛛型の痣からゆっくり潜り込む。もやもやとはじめはしている。

はっきりしてくるに従い紅葉の意識は悲しみに打たれた。虹子の精神は人間でなくなる恐怖に震えていた。これからの自分にたいする不安でいっぱいになっていた。虹子・・・。紅葉はつぶやくと意識を虹子の全体にめぐらし始めた。そしてできるだけ、暖かい心で包むようにした。紅葉の心が涙を流しながら、虹子の心を包み込む。虹子の恐怖に囚われたいた心が少し落ち着いてくる。

 その時、虹子の別の想いにふれた。紅葉の心がピクリと反応する。一瞬で紅葉の心が硬直し、見えない涙があとから、あとからあふれてくる。それは普通の人間ではなくなる恐怖のその下で紅葉の事を心配している気持ちだった。

 ”紅葉、いままでずっと、苦しんできたんだね。蜘蛛の事を誰にも言えず、私たちとは違う運命に苦しんできたんだね。だから、クラスでも、特別な存在にみえたけど、だれとでも仲良くしてたみたいだけど本当の友達はひとりもいなくて、だれにも本当の事を言えず、苦しんでいたんだね。これからはわたしたち、今まで以上の友達だから”

 涙が止まらない。紅葉は自分を見失いそうになった。今はこれ以上、虹子の心に触れていてはいけないと紅葉は感じ、そうっと虹子から抜け出した。

そして紅葉は蜘蛛とひとつになった。虹子をみつめた、本物の涙があふれてきた。心の涙とほんものの涙があふれていた。
虹子、これからずっと一緒だよ。

紅葉はゆっくり虹子に近づくと二の腕にふれ、虹子の心を思いながらそっと口付けした。


(つづく)

第11回 蜘蛛の女王・・虹子の物語

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「第11回 蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41975)」

お待たせしました!!11回目をお届けいたします。
土蜘蛛の秘密を知り一晩あけた虹子。これからどんなことが待ち受けているのでしょう?

ここでちょっと、発表します。

中学生編をあと何回かで終了し、第二部で高校生編を書きたいと思います。
夢で終わらない様頑張りますね。

引き続き応援宜しくお願い致します。

第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語  第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第3回 蜘蛛の女王・・虹子の物語  第4回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第5回 蜘蛛の女王・・虹子の物語  第6回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第7回 蜘蛛の女王・・虹子の物語  第8回 蜘蛛の女王・・虹子の物語 
第9回 蜘蛛の女王・・虹子の物語  第10回 蜘蛛の女王・・虹子の物語





第11回 蜘蛛の女王・・虹子の物語

(6)紅葉の苦悩 (承前)

 夜が明けた。虹子と紅葉にとって新しい世界の初めての一日が始まった。それは虹子にとって、そして紅葉にとってとても意味のある一日だった。
のちに二人は事あるごとに昨日、そして今日の一日を思い出す事になる。

 今日も真夏のじりじり暑い一日になりそうだった。朝も遅い時間に二人は起き出した。

「おはよう。虹子。寝られた?」紅葉が不安そうに聞いた。
「うん。おはよう。紅葉。昨夜はすごく、不安で怖かったけど。途中、なんだか暖かい気持ちになった様な気がしたよ」

そのときドアの外で二人を呼ぶ声がした。紅葉の母だ。

「起きたら、ちょっと遅いけど、ご飯にしましょ。朝と昼がいっしょみたいな時間だけど。虹子さん今日はゆっくりして夕方帰ればいいでしょ?送って行くわ」

「はい。家に連絡しておきます」虹子は以前に感じた遠慮はまったくなく素直に返事した。たった一日で・・。

気持ちの整理なんて出来なかった。だけど受け入れるしかない。これを諦めだとは思いたくないと虹子は思った。もう、生きていく限り、土蜘蛛の仲間なのだから。
ある意味、この関係は親子以上の強い関係になっている様に感じはじめていた。

朝食の時、紅葉のお母さんが話した。今日は着物姿ではなくタンクトップに細見のパンツ姿だった。

 昨夜の妖しい雰囲気は昼の光の中幾分和らいで見える。ただ紅葉と同様、肌は異様に白い。左の二の腕に自然に目がいく。
蜘蛛の形の痣がはっきり見える。驚いた事に右腕にも痣が見えた。やはり蜘蛛の形をしている。
「虹子さん。虹子さんにとって突然の出来事で、一晩しか経っていなくて、まだまだ不安でしょうが、だんだん慣れてくると思うわ。自分の事を二人目の母だとおもってくださいね」

「!!!!」虹子は思わず自分の右腕を見る。ない。痣は見えない。痣があるのは左腕だけだった。

「あの・・紅葉のお母さんには・・痣が両腕にあるの?」

「そうなの」紅葉が言う。「お母さんはね。一度に二匹以上の蜘蛛と意識を共有できるの」
それがどんなに凄いことなのかその時、虹子は判らなかった。

食事のあと、紅葉の部屋に行き、また二人で話をした。

「虹子。ごめんね。虹子のこれからの事に私は一生責任を持つ覚悟だから。・・・」紅葉が思いつめた様に言った。本当の事を言っている。解る。それが今は解る。
今まで何か秘密めいて感じていた紅葉の言動が今はまったく違って見える。紅葉は嘘を言っていない。それが自然に解るのだ。
「紅葉。そんなに思い詰めなくても・・・」
「そんな事ない。虹子にとって蜘蛛の事はとても重要な変化だから。それを断わりもなく、こんな事をしてしまったんだから」

これ以上言っても紅葉は聞きそうにない。虹子もおれた。
「わかったよ。わたしも紅葉と一緒だよ。なんだか不安な気持ちが軽くなった気がするよ」

少し、紅葉の表情が明るくなった気がした。それが嬉しい。こんな気持ちはじめてかもしれない。

(つづく)

第12回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
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「普段ノートの事」

今日はいつもと違って、本の感想でも、創作でもなくて、ノートの話。

自分は大学へは行ってなくて、この歳になって(も)色々な事に興味があって、それが本好きな原因なのですが、読んでいても頭に残らない。読んだそばからわすれてしまう。

ブログに読んだ本の感想を書くことにしたのも忘れたくないからなのだけど、それまでは途切れ、途切れだけど普通のノートに読書記録を書いていた。

とそれの他にもう一冊別のノートがあって 題が”知を深めるために”(恥ずかしい題だな~)

おっ、これは面白いな、へ~とか感じたことを 本だろうが、テレビだろうが、色々書きためています。

たとえば

神父と牧師の違い。これは海外小説や映画登場するのですが、何故神父とよんだり牧師と呼んだりするのか?

自分のノートにはこう書いてあります。

神父・・・カトリック
牧師・・・プロテスタント

同じキリスト教でもカトリックとプロテスタントの違いで呼び名が変わるんですね。

同じ頁に

デモクラット(民主党)
パブリカン(共和党) なんて走り書きしてあります。

ホムンクルス・・・人間に似せて作った疑似生命体。ゲーテのファウストに登場。ガラス容器の中の生命体として有名。

などなど。

このノートは自分にとって凄く大事です。人がみたらなにこれ?と思う意味不明なノートだと思うのですが自分にとっては凄く大事。でも最近、あたらしいページが増えないのでこれではいけないと思い、ブログに取り上げた次第です。


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「花物語(下)」吉屋信子、読みました。


花物語(上)

花物語(下)
著者 吉屋信子 
河出文庫

評価 ★★★★★

この味わい深い珠玉の小品の数々、一気によんでしまったらもったいないです。

大正から昭和にかけて女学生たちの女どおしの憧れが淡い恋心でつづられています。

自分が読んでもその可憐さがしみてくるのですから若い女性が読めば・・・。

とはたと考えました。
現代の情報氾濫時代にいきるうら若き女性たちにこの作品は受け入れられるのだろうか と。

今の女性の感想を凄く知りたいと思う一冊です。

郷愁、若き日の美しき日々。可憐な花にたとえて・・・。

きまぐれに近くにおいて読みたい本です。
作家ヤ行 | コメント:4 | トラックバック:0 |

番外編 創作裏話

今回はちょっと整理の意味で創作裏話です。

実は今、書いている虹子の物語は当初、全然違う話にしようと思っていました。

そのアイデアもまとめておきたくて書いておきます。

こんな、あらすじです。

虫とりにいって蜘蛛の巣にかかっている美しい蝶を助ける。

すると蜘蛛の女王が現れて言うですね。

「あなたは虫の世界に干渉しましたね。この事は世界に重大な齟齬を生じさせます。
罰としてあなたは、虫にならなければなりません」

そこで主人公の女の子(虹子ですよ)が

最初は蟻。
次が蝶。
そして蜘蛛になって虫の世界を観察するんです。

で蜘蛛の女王に何になるのか選べと迫られる。

その時、助けた蝶が現れて、蝶の世界に来なさいと言う。
でも虹子は蜘蛛の女王の妖しさに魅せらてていて蜘蛛を選ぶんです。

そして蜘蛛になって蜘蛛の巣を張ると、はじめに蝶がかかるんです。
で蝶に近づいて、顎を開くところでお終い。

こんな感じ、それが紅葉を登場させらたら今の話になってしまいました。

 蜘蛛の女王・・・虹子の物語 の題は、この最初期を想定してつけた題なんです。(泣)

だから、今は題からちょっとずれてしまいまいました。m(__)m


紅葉と虹子の今後の展開ですが

シリーズ化できたらいいななんて考えています。

雑記 | コメント:2 | トラックバック:0 |

「第9回 蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41974)」

第9回です。実はすごく迷っています。ちがう展開もかんがえていたのですが迷ってこの結果になりました。

それでは第9回です。

今回はあまり、面白くないかも・・・とちょっと不安ですがよろしくお願いします。


第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第3回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第4回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第5回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第6回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第7回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第8回 蜘蛛の女王・・虹子の物語




第9回 蜘蛛の女王・・虹子の物語

(6)紅葉の苦悩

神社の扉が開き、奥の方からなにかゆっくりでてきた。
何が出てくるのだろ?大きな蜘蛛を想像してしまい、体が震えた。

「虹子さん。わたしたちの世界にようこそ」女性の声。暗がりから現れたのは着物姿の紅葉だった。
「えっ紅葉?」思わず前をゆく紅葉をみる。前にも紅葉がいる。

「お母さん」直ぐ前の紅葉が話しかけた。お母さん?こんなに紅葉に似ていたっけ?紅葉の家にいったとき凄く若くて驚いたけど、こんなににていたのか?昨日の事なのに・・。

「虹子さん。紅葉の良き理解者になってね。お願いよ」紅葉の母が言う。黒く長い髪が夜の風にそよぐ。なにかおかしい。
良く見ると腕が3対ある。「えっ」思わず声をあげる。

「何を驚いているの?虹子さん」
「だって腕が・・」
「腕がどうかして」 幻だったのか今は正常な人間の姿。
 ”今、腕が6本あったから阿修羅みたいに・・” 言葉を飲み込む。今、言ってはいけないと心の中の虹子が警告した。

「虹子大丈夫?今日は色々な事があったから疲れたんだよ。ごめんね。早く帰ろう」
「車をすぐ側においてあるから。車で帰りましょう」

「虹子さん。こんな形でなかば強引にわたしたちの仲間にしてしまったことはすまないと思います。でも紅葉が虹子さんの事が大好きだから・・・こんな事、説明しても信じてもらえないと思ったから、行動に出てしまったけど。紅葉を責めないでね。半分は母であるわたしの責任でもあるの。紅葉に薦めたのは自分だから。虹子さんと本当の友達になるには仲間になって貰うのが一番だと」

紅葉の母の運転する車にのり家に帰った。車の中ではみんな無言だった。
母の方を見るのだが先ほどの違和感は消えていた。ほどなく家に着く。
時刻は深夜2時。お風呂に入り紅葉の部屋に泊まる。

「虹子。許してくれる?」紅葉が寝ながら話しかけてきた。
「紅葉。まだ、全部話してくれてないよね。まだ何かあるの?」

「・・・・」暫く無言だった。
「虹子の蜘蛛が今より少し大きく育ってきたら話すわ。その時は蜘蛛に虹子の意志が移り始めていると思うから」
「紅葉。これから私は普通に生活していけるの?普通の人間じゃなくなるの?」

紅葉の目が曇るのがわかった。表情が強張る。泣いているのかもしれない。
やがてしゃくりあげる声が聞こえてきた。

「紅葉。何故泣くの?」
声にならなかった。紅葉は何か話そうとするのだが声にならなかった。虹子は被害者意識があったのだがこれでは主客転倒してしまうと感じた。

「紅葉泣かないで」
「ごめんね。ほんとにごめんね虹子。今頃、後悔しても遅いよね。虹子を巻き込んでしまって」途切れ途切れ言う。

紅葉も相当疲れているらしく、泣きながらいつしか寝てしまった。虹子もすぐ夢の中に落ちて行った。

(つづく)
第10回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
創作 | コメント:6 | トラックバック:0 |

「第8回 蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41974)」

第8回です。 

読んでいただいてほんと嬉しいです。続けられるのも読んでいただけるからです。
宜しくお願いします。m(__)m


秘密を明かした紅葉と虹子の今後はどうなっていくのでしょう?・・・
って考えてないの?・・・。

それでは 第8回です。

第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第3回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第4回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第5回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第6回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第7回 蜘蛛の女王・・虹子の物語




第8回 蜘蛛の女王・・虹子の物語

(5)紅葉の告白そして秘密が明かされる。(承前)

蜘蛛は完全に虹子の左の二の腕から抜け出した。最後に後ろの脚が肌から出てくるとき小さな痛みがはしり、ほんの少し血が滲んだ。
そして黒い大きな蜘蛛が現れた。紅葉だった。何か言いたげな寂しげな感じを受ける。体内からでてしまうと対話は出来ないらしい。
ただ、大きな精神的な存在を、知性を蜘蛛は持っていた。蜘蛛は糸を上に吐き出しながら穴から出て行った。

どうしたらいいの?薄明かりに浮かぶ蜘蛛の痣を眺めながら虹子は思った。あまりの衝撃的、事実に思考が追い付かない。
自分の中にいる子蜘蛛を思い、意識を集中しようとする。何処にいるのだろう?足の先からじょじょに上に昇ってくるようにイメージしてみる。体の中をイメージしてみる。蜘蛛は何処にいるのか解らなかった。まだ、意識を通じ合えないからなのだろうと思った。

「紅葉・・・」つぶやく。
「紅葉、はじめから言ってくれれば良かったのに、そうしたら、そうしたらもっと普通に友達に・・・」

紅葉の言葉が頭の中に飛来してきた。友達を信じる事の意味。
紅葉・・紅葉は間違っているよ。そう教えたかった。私には真の友達はいない。唯一紅葉だけ。

本当の事を話していてくれたら・・・
紅葉・・・間違っているよ。友達って理解する事だけじゃないよ・・・。
もっと他に大事な事があるんだよ。

紅葉の事がたまらなく可哀そうに思えてきた。紅葉も必至に友達を作ろうとしているのだ。
その特殊な境遇の故、普通の友達とは違う感覚なんだと思った。

「紅葉・・私も仲間になるね。だけど、こんな事しなくても友達だよ」自然に涙が頬を濡らした。

上の方、人の近づく気配がした。誰かが歩いてくる。覗いた。上を見上げる。紅葉がいた。昼の服のままだった。

「虹子、上がってきて」
ロープが降ろされる。足の痛みはかなり薄れていて殆ど感じなくなっていた。ロープをつたわり外にでた。

暫く見つめあった。声が出せなかった。涙が後から後から滲んでくる。紅葉の左の二の腕の痣を見つめる。
紅葉も虹子の痣を見て、そっと触れた。ビクッと電流が走り抜ける様な感覚がはしった。

「虹子。ごめんね。驚いた?きっと怒っているよね。こんな酷い事をして」
「紅葉・・」あとの言葉がでない。思いっきり頬をはってもいいくらいの事をされたのに。何も言えない。
「紅葉・・もういいよ」心の中には色々な思いが渦巻いているのに、言葉がでてこない。

「家に帰ろう。虹子のお母さんには連絡してあるから、今日は家に泊って行くからって。だから心配しないで」

時間は夜の12時を回った所だった。そんなに時間がたっていない事に驚いた。紅葉がもう一枚用意してあったらしい薄手のジャケットを貸してくれた。泥で汚れたTシャツを上着で隠す。

途中、神社の横を通る。体の中の蜘蛛が反応している様な気がした。昼間は意識しなかったけれど、確かに古そうな神社だった。
そんなに立派ではないのだが存在感があった。

その時 ギーと神社の扉が音をたて開いた。
予測していない事だったのでビクッと体が震えた。
何かが出てくる。

(つづく)

第9回 蜘蛛の女王・・虹子の物語

創作 | コメント:6 | トラックバック:0 |

「第7回 蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41974)」

だいぶ間があいてしまいました。第7回をお届けいたします。

実はここで紅葉の正体が明かされて終わりにしようと思っていたのですがちょっと慾がでてきてもう少しつづけようと・・・そう思ったらなんか展開に無理が・・・今まで書いてきたことと矛盾しないようにと考えていて中々続きが書けないでいたのですが・・

兎に角、いま暫く続けるつもりでいますので、応援宜しくお願いします。

第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第3回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第4回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第5回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第6回 蜘蛛の女王・・虹子の物語



第7回

(5)紅葉の告白そして秘密が明かされる。(承前)

紅葉の話が続いていた。

わたしたちはね・・・・この穴の側に神社があるでしょ?あの神社は何を奉っているか知ってる?土蜘蛛の神なの。わたしたちは土蜘蛛の末なの。太古の昔、中央権力に阿ることなく、表舞台から消され、闇へと葬られた。

でも、歴史の節々で逆にこの国を支えてきた。長い時間がかかったの。今は表にはでれないけれど中央権力と協力関係を保つ事が出来るようになっていた。でも問題がおこったの。分裂したの。べつにわたしたちは権力が欲しいんじゃない。だから隠れた。わたしと母でね。隠れて生活しているの。

わたしたち土蜘蛛の秘密は、蜘蛛を体内に飼う事でそして蜘蛛を通じて自分たちの意識をそのまま残す事が出来ることなの。知識や経験をよ。だけどその蜘蛛は限られているの。何年も自分と共生してやっと自分を残すことが出来るの。自分は自分の個を残そうと思ったの。

そもそも意識ってなに?その人、固有の意識を他人は知る術はないのよ。他人を理解するのはその人の言動を通してだけそれもその人を正しく理解できることなんて出来っこないでしょ?どんなにその人の事を理解したと思ってみてもそれは自分の考えにすぎないの。その人、本人の事はその人しか解らない。だから表面では理解していると考えている、そして友達だと思っている・・本当?それは本当の事なの?他人を理解すると言う事の意味を考えたことある?

それは自分を騙し、騙る事なのよ。その人への固有の評価を自分に信じ込ませる事。それが人を理解する事の意味なの。

解る?このことの意味が・・・そこにはもう対象の他人は極論を言えば関係なくなる事なのよ。自分だけで完結してしまう。

だから、だから親友と信じていた人に裏切られたりする。

わたしにとって他人は他人じゃないの・・・ううん、違うわ。うまく言えないけど、

虹子・・これからわたしの蜘蛛があなたの分身になっていくのよ。まだ子供だからわたしの意識は持っていないけど。

虹子の左の二の腕の痣がゆっくり盛り上がりだしてきた。みる間に膨れあがってきた。脚が最初に肌から出てきた。蜘蛛の足。
一本、・・・また一本。頭が出てくる。大きな蜘蛛。

サーっと血が引く。貧血を起こしそうになる。夢をみているのか。この蜘蛛が紅葉?紅葉の分身?

わたしたちは虹子とわたしは本当の親友になることができるの。解る?蜘蛛を通して本当の友達に成れるのよ。
直ぐにはなれないけど、お互いの蜘蛛をやり取りして虹子の事を理解する事ができる。虹子もわたしの事をわかる様になるの。
わたしたち土蜘蛛の過去の事も含めてね。このまま、虹子が受け入れてくれればきっと二十歳まえにはそうなっていると思う。

虹子、お願いよ。わたしたち・・わたしの本当の友達になって。お願い・・

今、わたしは虹子から出て行くけど、子の蜘蛛が残る。今は少しはわたしの意識をもっているけど、虹子といる間に虹子の意識をもつようになってくるわ。そしてわたしの意識はいつしか封じ込められるの。

直ぐ穴から助けるから待っててね。

(つづく)

暫く、精神的対話が続くかもしれませんが・・・退屈かな・・ちょっと心配・・

第8回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
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「花物語(上)」吉屋信子、読みました。


花物語(上)
著者 吉屋信子
河出文庫

評価 ★★★★★+

大正の時代を背景に儚い少女たちの姿が美しいです。
花の名前を題に 短い話33篇が上巻に収められてます。

本屋でどれでもいいですから立ち読みしてみてください。

きっとその美しい文章と情景に惚れてしまうと思います。

「女学生のバイブル」との評価がされているとの事ですが、女性だけのものにしておくのはもったいない内容です。

ひとつづつ、味わいながら読むのが正解かも・・・手元においてひとつづ読むのが良いです。

なんどでも書きますが 美しく可憐な小説集です。今、下巻を読んでいますが読み終わったら終わったら総合評価書きます。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

少女の日の美しい友との想い出、生き別れた母との突然の邂逅、両親を亡くした不遇な姉弟を襲った悲劇…花のように可憐な少女たちを美しく繊細に綴った感傷的な物語の数数は、世代を超えて乙女たちに支持され、「女学生のバイブル」とまで呼ばれた。少女小説の元祖として、いまだ多くの読者を惹き付ける不朽の名作。


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