輝く断片のあつめかた

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

スポンサー広告 |

「ユダヤ警官同盟(下)」マイケル・シェイボンを読みました


ユダヤ警官同盟(上巻)

ユダヤ警官同盟(下巻)
著者 マイケル・シェイボン
新潮文庫
評価 ★★★1/2☆

今年度ナンバー1注目作!との帯の惹句に惹かれて読みました!
この時点で出版社の思うつぼ・・・(*^_^*)

正直、上巻はかったるかったです。ユダヤ人の境遇(シトカという都市に住んでいるのですがそこは故郷ではない・・この場所に居られるのもあと数か月・・アフリカへの移民がきまっている)には同情を禁じ得ないのですが。

こんな状況のなか、主人公ランツマンと同じホテルに住むユダヤ青年が殺害されます。
対戦しかけのチェスが現場に残されています。
そして彼は麻薬中毒・・・ユダヤ警察組織の存続自体があと数か月と迫り、事件の整理がされ保留案件にされてしまいます。しかしランツマンは同僚とこの事件を暴走気味においつづけます。

その過程でユダヤの宗教家のボス、対立宗派、合衆国の謎の組織・・先住民族・・様々な人間模様が綾なしていきます。

被害者が囚われていた謎の施設に潜入し、パンツひとつで真冬の逃亡劇があったり下巻は良かった。

ユダヤ人と言えば陰謀ですが・・陰謀もでてきます。
ユダヤ人の事に詳しければもっと面白かったですね。上巻を我慢して読めば下巻は面白くなりますよ。



スポンサーサイト
作家サ行 | コメント:2 | トラックバック:0 |

第6回「蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41974)」

第6回をお届けします。

いつもこのお話を読んでくださる皆さんありがとうございます。

今回、いよいよ紅葉の告白がはじまります。
書いている自分にも話の行方がわかりません(?)。もう紅葉と虹子に任せている感じです。
???

予感ではあと1、2回で終わりそう。ひょっとしたら次回の7回目が最終回になるかもしれません。それでは第6回、始まりです。

第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第3回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第4回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第5回 蜘蛛の女王・・虹子の物語



第6回

(5)紅葉の告白そして秘密が明かされる。

 どの位時間がたったのだろう。ゆっくりとゆっくりと意識が戻ってくる。あたりはすっかり暗くなっている。じめじめした穴の中にまだいた。微かな月明かりが届いている。はっきりとは見えないが小さな虫たちが取り囲んでいる感覚がる。虹子の体中を這い回っていた虫はどうなったのだろう。今はその感じはない。左のにの腕がむず痒い。上着を左腕だけ脱ぎ、月明かりに照らす。はじめ何だか分からなかった。ドクドクと心臓が鳴り呼吸が速くなる。

「なに・・・」

目を凝らし良く見る。腕には昨日まで何もなかった。傷も痣も黒子も・・。良く見る。はじめは黒っぽい大きめな点。それがだんだんと像を結んでくる。はっきりとするにしたがい全身に鳥肌がたつ。やがて、まるで生きているかのような蜘蛛の形が浮かぶ。瞬間、思わず口をついて悲鳴が迸る。しばらく荒い呼吸を繰り返していた。10分もそうしていただろうか。少し落ち着いてくる。

「これは・・この蜘蛛の形の痣は・・紅葉と同じ・・」何故?どうして?妖しく蠢く紅葉の白い二の腕の蜘蛛が脳裏に浮んできた。

”その蜘蛛はわたしなの”頭の芯に微かな声が聞こえた。誰?あたりには人の気配はない。なのになのに声が聞こえる。
”その蜘蛛はわたしなの”それは間違いなく紅葉の声。

「紅葉。紅葉なの?」
「そうよ。わたしよ。紅葉よ。虹子、ごめんね。恐い思いをさせてごめんね。でもこうすることでしかわたしたちは生きられないの。ごめんね」

「紅葉、どこに居るの?顔を見せて。上にいるの?」
「今はね。虹子の中にいるのと同じなの。わかる?虹子の脳に直接話しているの」混乱した。言っていることが全然判らない。どう言う事?

そして紅葉の信じがたい告白が始まった。

その蜘蛛の形をした痣はね。何だと思う?判る?それは蜘蛛の出入り口なの。わたしはね体の中に蜘蛛を飼ってるの。
ううん、飼っているんじゃなくて、その蜘蛛はわたしの分身なの。その蜘蛛がこの痣を通して出入りするのよ。これで判った?

ますます混乱した。解らない。蜘蛛が出入りする??

あのキスはね、あっごめんね。騙していたけどキスしたよ。虹子が大好きだし、わたしのことを判ってほしいから。あの香りと夕飯に細工して、虹子が眠たくなる様にしたんだ。それでキスしたんだけど。

あのキスはね。わたしがね、わたしの蜘蛛がね、迷わないようにあなたに印をつる事だったの。あのキスであなたにわたしの印を付けたのよ。何故なら虹子には出入り口になる痣がないから・・あのキスから虹子がどんなに離れていても何処にいるか判るよ。キスの時ね、蜘蛛の、小さな蜘蛛の子供をね口移ししたんだよ。わたしの子供をね。

全身が震えだした。体の中に蜘蛛がいる。そう考えただけで全身がこまかく震えだし、涙が頬を流れた。意識が何も聞くなと囁く。耳を塞ぐ。嘘、嘘、そんなの嘘。しかし、気を失う事も声が聞こえなくなることもなかった。紅葉の声が続く。

虹子、恐がらないで、虹子に悪影響はないから。体が変になる事もないから。それにこの痣は蜘蛛の仲間にしか見えないから安心して。昼間、虹子にわたしの腕の痣が見えたのもわたしの子が虹子の中にいたからなのよ。それまでは気がつかなかったでしょ?

虹子の中の子蜘蛛がわたしを導いてくれたの。だから虹子の中に入れた。そして虹子の腕にも痣ができた。今、虹子の中にはわたしとわたしの子(蜘蛛の子)がいるのよ。虹子も蜘蛛を飼うことができる様になったのよ。

蜘蛛のわたしはわたしの蜘蛛の形をした痣を通ってわたしの体からでてきたのよ。そして虹子の体に今いるの。今虹子に話しているのは蜘蛛のわたし。解ってきた?

「紅葉、あなたはいったい何者なの?」

(つづく)

第7回 蜘蛛の女王・・虹子の物語

創作 | コメント:6 | トラックバック:0 |

栗本薫さんのこと

栗本薫さんの訃報に接して。
ニュースでみて、そしてネットニュースでみて、泣けてきました。
あまりに若すぎます。

これからの人なのに、
自分は栗本さんの良き読者ではありません。

しかし、幻影城で評論家としてデェビューしてすぐ小説家になってその多才ぶりに驚いたものです。

世の中には凄い才能の人がいるものだと思いました。

雑誌、幻影城には新人賞の募集があって、実は自分も拙い小説を書いて応募しました。
その後書くこともやめてました。

栗本さんはそう云う意味で憧れの存在でした。
なんか大事な象徴をなくしたような気持ちがいたします。

本当に残念です。ご冥福をお祈りいたします。
雑記 | コメント:6 | トラックバック:0 |

「ユダヤ警官同盟(上)」マイケル・シェイボンを読みました 「本日の1冊(13748)」


ユダヤ警官同盟(上巻)
著者 マイケル・シェイボン 黒原敏行(訳)
新潮文庫 
評価は下巻読了時に・・・

歴史に詳しい人は、面白いと思うのだけれど・・・
イスラエルの存在しない世界。

ユダヤ人はアラスカ州のシトカという街にあつまって住んでいる。
ここにも住めなくなり移民が近づき、警察捜査も打ち切りになっていくなか。

刑事のランツマンと同じホテルに住んでいる若者が殺される。彼はチェスの天才。
この被害者の身元がわかっていくなか、彼がユダヤ人にとってとても大事な存在なのが浮かんでくる。

中年刑事が事件を執拗に追い続ける。
架空の歴史の中、興味深いですがちょっと文章が硬くて大変な感じです。


作家サ行 | コメント:2 | トラックバック:0 |

第5回「蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41974)」

第5回をお届けします。

今回からいよいよ紅葉の正体がじょじょにあかされ、お話は終末にむけ加速していきます。
(予定)

連載している間は本を読むのにも身がはいらないので、今週、来週で最後まで書こうと思っています。

こんな良く分からない話を読んでいただきほんと嬉しいです。
今、暫くお付き合いくださいね。

第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第3回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第4回 蜘蛛の女王・・虹子の物語



第5回
(4)虹子、虫取りに行く (承前)

午後から天候は怪しくなってきた。時々、ごうと風がなり、木々を揺らした。湿った地面の上を吹き抜ける。

「紅葉、そろそろ帰らない?なんか雲行きも変だし」西の空が黒い雲で覆われはじめたのを見ながら言う。
「そうだね。雨が降る前に帰ろう。」

丘の上公園のからちょっと奥にある神社を過ぎたところまで来ていた。そこはちょっと高い木々が途切れていて開けていた。草が一面に茂っていた。落ち葉が溜まって腐葉土になっている一角がある。その横を通り、家路につこうとした。風がなる。紅葉の白い腕が虹子の背を押す。

思わずよろめき、腐葉土の上に足を載せた瞬間、地面が割れ、落下した。一瞬、短い悲鳴をあげた。
「紅葉・・・・」数メータ滑る様に落ちた。底についた、強烈な痛みが右の足首に痛みが走った。
「紅葉。助けて!」数度叫んだ。見上げると少しの明かりが漏れてくるだけで殆ど上の様子は判らない。

「紅葉。いるの?」長い沈黙の末、紅葉が穴を覗きこむのが分かった。声が聞こえたきた。それは普段の紅葉の声ではなくてずっと低く、ゆっくりしたものだった。黒髪がたれ、顔全体が暗く隠れて見える。目が西に傾き始めた日の光が木々の隙間かをぬって光を映す。

「虹子。私たちの仲間になって・・・その為にここに連れてきたの。」
「何の事、それより先にここから助けて。なんかロープみたいなもの探してきて」

無言。無言。風がヅ頭上を通り越して行く。ビューと鳴る。風と風の合間。小さな、小さな、聞こえるか聞こえないか音がする。ゾワ、ゾワ。右の足首を中心に腫れてきた。小さな虫が足に這い上がってきた。何故か体が言うことを聞かない。

突然、頭上から声が降ってきた。
「虹子。怖がらなくても大丈夫だから。すこしの間、体がうごかなくなると思うけど。そして夢をみるの。」
「また直ぐ来るからあんまり心配しなくていいよ。暫くお別れね。」

紅葉が去っていく気配がした。小さな虫はどんどん増えてきた。上の明かりも暗くなってきたきがする。
紅葉の白い肌の上の蜘蛛が目に浮かぶ。舌のしびれが蘇ってくる。チクリと虫に刺された。すぐそこから痺れが拡がってきて虹子は意識が遠のく。

小さな虫は体全体に廻ってきて、背中にも這い廻ってきた。全身が目になり背中をみる。小さな虫の小さな口が虹子の背中の肌に穴を開けようと噛みついてくる。ぞわり、ぞわり、ぞわり。

大きな蜘蛛が近づいてきてた。薄れていく意識の中で必死に払おうとする。服の下に潜り込んでくる。体は微かに動かす事ができるのみ。

身をよじり体の重みで押しつぶそうとしてみる。動かない。動かない。恐怖は頂点に達し、意識を失う。蜘蛛は虹子の左の二の腕に止まる。
糸をはきだし、腕を何周もまわり、蜘蛛自身を糸の中に閉じ込める。やがて腕に吸い込まれて蜘蛛の形の痣になっていく。

(つづく)
第6回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
創作 | コメント:6 | トラックバック:0 |

第4回「蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41974)」

第4回目をお届けします。

今回も短くてちょっと気を持たせた終わり方です。(*^_^*)
実は続きを良く考えていないだけだったりします。


第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第3回 蜘蛛の女王・・虹子の物語



第4回
(4)虹子、虫取りに行く

 いつもなら、本を読みながら、自然に眠りにつくのだが、昨日は紅葉の事があったので本に手さえ触れなかった。こんな事は年に何回あるか。それだけ大きな出来事だったのだ。ベットの頭の方においたメガネをかけ這い出した。昨夜、紅葉は普段とかわらない態度だったけど、あれは、夢なんかじゃないと思う。

窓の外は薄曇りだった。日焼けしなくてすみそう。淡い緑色のTシャツと薄地のジーンズに着替えてまっていると8時ちょっと前に紅葉がやってきた。
「おはよう!昨日はよく寝れた?」昨日の事などなにもなかったかのように紅葉が言う。だけど、昨夜の唇にのこった感触はあの事が夢ではない事を物語っていた。そんな事もあり紅葉を見るのが恥ずかしかった。目を直視するのが恐い。紅葉はそんな事、気にしていないらしくていつもと何も変わらない。

「もう、出かけられる?」玄関の向こう、紅葉の肩までかかった黒い髪が風に揺れた。今日の紅葉は薄いピンクのノースリーブのシャツの上に同じくピンクの薄地の長そでのジャケット、薄緑と茶の中間色のズボンという出で立ち。ちっちゃめのリュックを背負っている。

虹子は薄手のジャケットを肩がけのバックにいれ家をでた。
二人で並んで歩いた町は静かだった。駅まで歩いた。蒸し暑い一日になりそうだった。10分も歩くと汗が滲んできた。

紅葉に昨日事を聞きたかったけど、言い出せなかった。「昨日自分が寝てしまった時、キスした?」って聞きたかった。
それで紅葉が「うん、したよ」と正直にいってくれたらそれで、もやもやした気持ちは治まるのに・・・。

電車に乗り2つ目の駅で降りる。コンビニに寄り、お昼のおにぎりとペットボトルを買う。そこから丘の上公園まで歩いた。
はじめ緩やかな上り坂はじょじょにきつくなっていく。

「紅葉は良くここに来るの?」汗をふきながら尋ねる。
「前に一度だけ、公園に遊びに来たことがあるよ。その時はお母さんと一緒。」

途中、蜘蛛の巣を見つけて、早速見てみる、たしかに放射状の縦糸には粘着物はなく渦巻きの横糸にだけついていた。なんか面白いと思った。

「紅葉はどんな虫が好きなの」
「はじめは蝶とかトンボとかが好きだったよ。今、ブームの甲虫類はどうも好きになれないな。カミキリ虫は甲虫で害虫だと言われているけど好きだな」

公園の近くで虫を探して午前中はあっという間にすぎた。
公園のベンチでお昼にした。ジャケットをぬぎベンチにおいた。風が気持ちよかった。
紅葉も上着を脱ぐ。ノースリーブからでている腕がとても白くドキリとした。

はじめ、気がつかなかった。黒子かなにか紅葉の左の二の腕にある。見つめるのも変な気がしてなかなか見ることができない。
なにげなくチラと見る。それは10円玉くらいの大きさの虫の形をした痣だった。足を広げた蜘蛛の形をしている。紅葉が腕を動かすたびに蜘蛛の足が蠢いた。

(つづく)
第5回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
創作 | コメント:2 | トラックバック:0 |

第3回「蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41974)」

長らくお待たせいたしました。
3回目をお届します。
当初の構想からなんかどんどん外れて行きます。登場人物(紅葉)にひきずられてしまいました。(*^_^*)もうどうなるのか・・・

第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語
第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語

それでは第3回です。ちょっとショックな場面がでてきます(*^_^*)


第3回
(3)紅葉の家
起きるとしとしとと雨が降っていた。今日は紅葉の家で虫とり前の準備の日。紅葉の家は自転車で10分ぐらいのところ。だけど今日は雨なので歩いて行くことにした。坂道を昇って行く。結構きつい。結局30分近くかかってしまった。

 その林は町と町の間、100~300メートルの幅で続いていて丘になっていて頂上が公園になっている、その背後に鬱蒼とした木々あり、神社が隠れる様に立っている。社のそのまた後ろ、少しいった所、5メーター四方位の開けた場所があった。湿った落ち葉が堆積している。その落ち葉の下、小さな黒い虫が蠢いている。

 インターホンを押す。紅葉さん居ますか?自分の家にはないのでちょっと新鮮。
「虹子さんね?」紅葉によく似た女性がドアを開けた。
「来てくれて嬉しいわ。紅葉の友達が家に来るなんて、珍しいからすごく嬉しいのよ。」わ~若い。こんな若いお母さんがいるなんて羨ましいと虹子は思った。
 紅葉の部屋は2階にあった。この部屋に来たのは初めて。部屋に入ったとたん甘酸っぱい香りがした。
「いい香りがするね。」
「うん、アロマ。お母さんからもらったんだ。虹子、歩いてきたんだ。濡れなかった?」紅葉が気遣ってくれた。
部屋を見回す。如何にも少女っぽい部屋。中学生になったばかりなのに、少し大人の雰囲気がした。きっと香りのせいだ。
本棚には参考書の他には図鑑や少しの漫画本が並んでいる。自分の本棚と比べてしまう。
本を眺めながら云う
「そんなに濡れなかったよ。それより明日、晴れるといいね」。
「うん、雨の次の日のほうが虫がいっぱいいると思うよ」虫と云う言葉に背中をなにかが走り抜けていく気がした。
「それからヒールの高い靴とかサンダルは駄目だからね。暑いけどできたら長袖。行く前にコンビニに寄っていこうね」
虫の図鑑をもってソファに座った。昆虫図鑑を眺めているのは結構楽しかった。綺麗な蝶やてんとう虫は眺めていて飽きない。カミキリムシもいろいろいる。その図鑑には昆虫の仲間という頁があった。怖いもの見たさでムカデやヤスデを見てしまう。ぱらぱらしていて蜘蛛の頁に来たとき、虹子は一瞬、ぞわりとした。 
「紅葉。蜘蛛って昆虫じゃないだっけ?」平静を装って聞く。
「昆虫じゃないけど虫だよね.」???良く解らないけれどまあ良いか。
「蜘蛛って、なぜ、自分の巣の糸にからまらないか知ってる?」
「ううん。知らない。何故?」
「蜘蛛の巣ってすべての糸がくっ付く様になってないのよ。縦糸と横糸があるでしょ?くっ付くのは横糸なの。蜘蛛はね縦糸を伝わって移動するんだよ。明日虫眼鏡で見てみればよく分かるよ。」
「わっ紅葉すごい。全然知らなかった。」

「紅葉のお母さんってすごく若いよね。羨ましいな。」
「そう?でも時々、どっちが親かなって思うの。親なのに子供みたい」
「でも姉妹みたいでほんとうに羨ましい」
「虹子、夕飯食べてく?」悪いと思った。今日、初めて来た家で夕飯をよばれるなんて。
結局、食べていくことになった。紅葉の云う様に紅葉の母親は母親というよりちょっと上のお姉さんみたいだった。
その後、また紅葉の部屋に行き喋っていた。
甘酸っぱい香りがなんだか強くなったみたいだった。
お腹がいっぱいになったせいか話をしながらソファで寝てしまった。
頭の中ががなんか痺れている感覚がしている。夢を見ている様だ。夢うつつの中、突然、頭の中で火花が散った。
紅葉の顔が目の前にあった。えっ何?キスされた。舌が痺れている。口の中がなんか変な感じ。朦朧としてきた。
自分の精気が吸い出されていく様な気がする。だけど、抗えない。甘美な感覚が広がる。
「紅葉、やめて」目が覚めた。夢だったのか?紅葉は自分の机に向って何か書いている。
「虹子なに寝ぼけてるの?それよりハイ、これ明日の事を書いておいたから。」

明日の朝8時に紅葉が虹子の家に来ることを約束してから家に帰った。
夜11時。虹子は明日の支度をしてベットに入った。まだ舌が痺れている様な気がした。あれは本当に夢だったのか?夢だったのか?だけど不思議と不快だとは思わなかった。
いつの間にか寝てしまった。

(つづく)

第4回 蜘蛛の女王・・虹子の物語


創作 | コメント:8 | トラックバック:0 |

第2回「蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 「連載小説を書いてみようv(41974)」

こんばんは!来週にしようと思ったのですがこの土日で虹子の物語の2回目を書きましたのでアップする事にしました!!
書き出して見るといろいろ迷ってきますね。
予定していたラストが大きく変わりそう・・・

第1回 蜘蛛の女王・・虹子の物語へ
*****************************************************************
第2回
蜘蛛の女王 ・・虹子の物語

(2) 虹子と紅葉

 家に帰ってから紅葉の事を考えた。虫のこと。とっても驚き。何時のころからか虫の事をみたり聞いたりすると心のどこかに漣がたつ。何故なのだろう。

 虹子にとって紅葉は貴重な友達だった。つぶらな瞳と背のちっちゃな所が紅葉。お人形さんみたい。
頭は良いほうではないのだが妙に鋭い。それに時々、突拍子の無いことを言ったり、したりする。虹子が平穏で変化のない毎日を望むのに紅葉は違う。だから惹かれるのかも・・・。自分にないところを紅葉は持ってる。

 あれは同じクラスになって間もないころ、自然にクラスの中がいくつかのグループになっていく。
虹子はどのグループにも属さず、皆から一歩距離を置いていた。話をしたいなと思う自分がいるのだがいざ人を目の前にすると言葉にならない。はじめの一言が言えたなら世界が開けるのにと思うのだがなかなか切り出せない。クラスの中で虹子は変わった子との認識がされはじめ孤立しはじめた頃。

 昼休み、机を窓に向けてお弁当を食べていると背中に気配を感じた。
「ねえ、話しても良い?」
虹子は自分の世界から戻り後ろを振り返った。紅葉がいた。まだそんなに話をしなかった頃の紅葉。
「なあに?紅葉さん?」
「虹子さんって不思議な雰囲気があって何故かなと思って話がしたかったの。なにか惹かれてそれがなにかなって。話をすれば分かるかな」

 自分はそんな事、意識してなかった。自分は特別だと自意識過剰な子が多い年ごろのなか虹子はどこにでもいる、平凡な人間と思っていた。それが不思議な雰囲気だと言われ自分の事を考え直すきっかけとなった。

「不思議?わたしが?不思議?」虹子がすごくキョトンとした表情をしていたのだろう紅葉のほうが慌てた様子で言葉をつなぐ。
「虹子さんって皆と距離を置いているし何故かなって」
「特別な理由はないの。なぜかうまく話ができなくて。。無理して話しかけられないの。紅葉さんこそ、不思議よ。紅葉さんなら誰とでも友達になれると思うんだけど、」
「私は誰とでも友達になるってなんだか厭なの。友達になるのは努力ではなくて経験。虹子さんとはなんか縁を感じるのよ。だから、だから・・・明日から一緒にお弁当食べよう」

それから昼は二人になった。はじめはぎこちなかった会話もだんだん自然になっていった。同じ時間を共有することが友達になる。
紅葉の存在が虹子のクラスでの孤立や心無い仕打ちを防いでいたのかも知れないと虹子は思った
紅葉といるとふとした瞬間に背中がぞくりとすることがある。例えば紅葉の目に太陽の光が反射しその目が自の目を直視している時。同じだ・・・なにが同じなのかわからないが同じだと感じると背中がぞくりとするのかも知れないと思った。

(つづく)
第3回 蜘蛛の女王・・虹子の物語へ
創作 | コメント:6 | トラックバック:0 |

「蜘蛛の女王・・・虹子の物語」 第1回 

 厚かましくも創作連載開始します。
 週一回の連載を予定していて10回前後で終わる予定です。
 漫然とラストを考えているのですが全面的な書き直しの可能性もあります。
 ちょっと気持ち悪いところもあります。もし不愉快な気持ちにさせたらごめんなさい。

それでは第1回はじまりです。



蜘蛛の女王 ・・虹子の物語

   *** プロローグ ***

 体が動かない。意識ははっきりしているのに体が動かない。さっきから悲鳴をあげようとしているのだが声もでない。

 ぞわぞわと小さな虫が蠢いている。足の先から何かがのぼってくる。小さな黒い虫。おしりが赤い。
小さな黒い目が光っている。ぞわぞわと虫ずが走り抜ける。無数の黒い点が果てしなく続いていて中に赤がまじる。その先は渦巻いて地中へと消えている。蟲の渦。じめじめした地面の中に吸い込まれている。ピンク色のミミズがその渦にのまれていくところだ。その先は何処?深淵をのぞく目がわたしにあったなら、暗闇の中でも見通せる目があったなら・・・ぞわぞわする感覚は今は足を通り越し背中に廻ってきた。全身が目になって見える筈のない背中が見える様だ。虫が体に入ろうとしている。無数の小さな縦に割れる口が皮膚を食い破ろうとしている。じょじょに痛みの感覚が拡がってくる・・・

(1) 虹子登場

この春、虹子(にじこ)は中学にあがった。小学校の頃は友達も少なく中学生になったら本当の友達を作るんだと希望に燃えていた。

でも実際は違った。真の友達は出来なかった。虹子は本が大好きなのだが同級に本好きはひとりもいなかったのだ。マンガが好きな子はいっぱいいるんだけど虹子ははあまり読んでいない。
映画は好きな子はいっぱいいるのだがお小遣いの事もあるし時間もとられるのでどちらかと言えばやっぱり本だ。

小学校の5年生から本に目覚めて夢中。最近は学校の怪談から入ってホラーに嵌っている。
あ~あ、誰か話があう友達いないかな~。こんな虹子だけどあまり完全に孤立している訳ではない。
本人が気にしてないからだけど。クラスの誰と誰がどうのって話しに興味ないだけなんだけど・・
クラスにもそんな虹子を許してくれるだけの優しさがあったのだ。

明日から夏休みと言う日、お決まりの注意事項をうけ成績簿を貰う。
国語以外はほとんど全滅・・・

「虹子、一緒に帰ろうよ」

紅葉(もみじ)だ・・唯一友達と呼べる存在。紅葉はちっちゃくてすごくかわいい。でも本は読まない。絶対、本の世界にさそってあげようっと。一学期は機会がなくて本の話できなかったけど紅葉ならきっと好きになってくれると思うんだ。

「ねえ、紅葉。夏休みの予定なにかある?」
「虹子は無いいでしょ。どうせ、本ばかり読む予定?」
「うん、そうだよ。せっかくの長い休みだから長い話に挑戦したいな。たとえば指輪物語」
「わたしはね。虫取りに行きたいな」えっ紅葉にそんな趣味あったんだ。知らなかった。
「虫取り?」
「うん、面白いよ、わたし虫が大好きなの。虫好きっていないよね。男子にもいないのよ」
「虫か~。自分も気持ち悪い虫じゃなかったら・・・」

何故か家に帰るまでには近くの林に虫とりに行くことになってしまった。
一日目は紅葉の家で昆虫図鑑を見てすごすごとにして虫とりにいくのは2日目。
わたしの愛読書の中に昆虫図鑑を追加することになるのでしょうか・・。

                        (つづく)
第2回 蜘蛛の女王・・虹子の物語へ

創作 | コメント:8 | トラックバック:0 |

「レベッカ」デュ・モーリアを読みました。 「本日の1冊(13748)」


レベッカ(上巻)

レベッカ(下巻)
作者  デュ・モーリア 茅野美ど里(訳)
新潮文庫
評価 ★★★★★

久し振りの読書レビューです。レベッカを読みました。恋愛中心の物語を想像してたのですが違います。

”わたし”がマキシムの後妻としてマンダレーに嫁いでいきます。
レベッカを尊敬する使用人ダンバーズ夫人の冷たい態度に悩みながら過ごすことになる。

上巻の最後、”わたし”が選んだ仮装舞踏会の洋服をみたマキシムの真っさおになった顔。
凄く怖かった。”わたし”の心中をさっすると一緒になって泣きだしたくなりました。
それもダンバーズ夫人の奸計だったのです。ダンバーズ夫人はレベッカを愛するあまり、”わたし”の事を憎悪します。マンダレーに”わたし”がいて主人ずらすることがゆるせないのです。

舞踏会のよるマンダレーの港に船が座礁します。そこから”わたし”とマキシムにとっての悪夢がはじまります。ヨットで死んだレベッカの遺体がみつかったのです。

以前、見つかった水死体はレベッカではなかった?

マキシムの告白から怒涛の展開になります。人たらしの天才、レベッカ。人身掌握にたけ、自分の魅力の虜にしてしまう。

マキシムの告白を聞いた”わたし”はレベッカの呪縛が溶けた様にマキシムを支えます。
検死審問でヨットに細工されていたことがわかり、どうなるか、気をもみながら読みました。

最後に勝ったのは・・・マキシムと”わたし”なのか レベッカなのか・・

面白いです。下巻はもう一気読みでした。ドキドキ、ハラハラです。

訳者あとがきも恩田陸さんの解説も面白かった。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
↑本ブログに登録してます。宜しかったら応援クリックお願いいたします。(*^_^*)
作家マ行 | コメント:6 | トラックバック:0 |

ただいま~。

7か月の単身赴任がおわり無事、引っ越ししてきました!!

部屋のなかは凄い状態です。足の踏み場もありません。(*^_^*)

今日はへとへとなのでビール飲んで寝ます。

しばらくは、片付ける日々がつづきそうです。

読書もあまり進んでいません。
連載小説はぼちぼちやっていきますのでお楽しみに!!
明日中には第3回をアップする予定で~す。それではまた・・
雑記 | コメント:8 | トラックバック:0 |

ご報告

皆さん、こんばんは!

明日から3日間最後の本社勤務です。
引っ越しは土曜か日曜の予定です。

ですので今週末のブログ更新はできないかもしれません。

宜しくお願いします!!
雑記 | コメント:6 | トラックバック:0 |

「クリスマスの夜に誰を思う」

いまから書くのは自分が中学生のころ、考えた掌篇です。あの頃授業中に大学ノートにこんなお話を書いていました。手元に2冊のこっています。ブログ仲間のnanacoさんが創作をブログにアップしているのを見てそう云えば自分も書いてたっけと思いま出したしだいです。
近々もう少し長いお話も書きたいと思っています。それと同時に学生の頃の作品をこの様な形で保存していきたいなと思いました。
今読むと幼くて恥ずかしいのですが思い出として記録してみます。

もしよろしければ感想を教えてくださいね。

+++++++++++++++++++++++++++++++++++++++
「クリスマスの夜に誰を思う」 日向永遠

 雪が地面を隠していき、今ではあたり一面真っ白だった。僕の歩いた後に足跡が続いていく。
 僕は寒さに凍え前かがみになり歩いていた。町角の閉まっている花屋さんに時だった。
水銀灯の光の中にみすぼらしいこじきの親娘がしっかり抱き合いながら真っ白になり坐っていた。ポケットの中から百円玉をひとつ、前におかれた空き缶のなかに落とした。
カランと言う寒々しい音を聞きその角を曲がる。
 クリスマスだというのに、・・僕の心にはぽっかりと穴があいたまま。今のこじきとどちらが幸福だろう。たしかに僕には帰る家も服もある。けど僕はひとり。いくら体を温めてもこころはいち陣の風。
 僕はいつのまにか華やかな飾りをした店の前にきていた。プレゼントを買おうと思った。誰に?僕自身にさ。僕は店に入った。まずケーキ、クリスマスにはケーキがつきもの。そしてクラッカー、ツリーは大きすぎて持っていけないな。それから片っぽの靴下。もうサンタが来てくれる年でもないか。うんそうだ金の時計を買おう。O・ヘンリーの短編のなかに金の懐中時計がでてくる話があったけ。あれはどんな話だったろう。・・まっいいか・・これでおしまいかな。あっそうだシャンパンを買おう。

 僕はトボトボと店をでて家に向かった。部屋は寒くて凍えているだろ。今この雪の中と同じ位にさ。そして僕一人では暖めきれない位の空間。それも今とおなじさ。
 僕はポケットの鍵を探った。冷たい金属の感覚が快かった。冷たい風が吹いて僕の体は心と同じくらい凍えてしまっていた。僕は滑りそうになりながら足早に歩きだした。でも急ぐ理由は何処にあるんだ。

 自分の部屋に戻ってきても思ったとおり僕のこころは暖まりはしなかった。
テーブルに今買ってきたものを並べてみる。真ん中にケーキを置いてそしてグラスとシャンパン。蝋燭を灯して。
 それでおしまい・・・これでお終い?いったい僕は何をかったのだろ。そして何をしているのだろう。
 時間がすぎてもうすぐ夜の12時になろうとしている。僕はいつのまにかうつらうつら眠ってしまっていた。
 ふと目がさめて目の前のケーキを見つめた。一口も口をつけていない。何をしてるんだ。クリスマスだって?何がクリスマスだ。僕は窓を開けてケーキを外へ投げ捨てようとした。
雪がまだ音もなく降り続けていた。
 その時、僕の目の隅に街角の灯が映った。僕はケーキをテーブルに戻し窓をしめ外へでた。
 町角の水銀灯の下にはまださっきの親娘がいた。その灯の下はとても暖かそうに僕には見えた。僕はその親子に声をかけた。
 「僕の部屋に来ないか。ケーキがあるんだ。形は崩れているけどさ」
                                (おしまい)



掌編 | コメント:14 | トラックバック:0 |

帰ってくることになりました。

ご報告

去年の10月から横浜の本社勤務でしたが山梨に帰ってくることになりました。
急な話ですが、今月の半ばには引っ越しする予定です。

半年とちょっと、短い間でしたがいろいろありました。

この年齢になって単身赴任なんて大変でしたが良い経験になったので大事にしたいです。

と言う事でブログの更新をもう少し頻繁にできるかと思います。(*^_^*)
雑記 | コメント:10 | トラックバック:0 |

「ずっとお城で暮らしてる」シャーリー・ジャクソンを読みました。

初めてのシャーリー・ジャクソンです。
”くじ”や”たたり”が有名ですが現在、手に入れやすさは本書が一番なので”ずっとお城に暮らしてる”になりました。(*^_^*)


ずっとお城で暮らしてる
作者 シャーリー・ジャクソン 市田泉(訳)
創元推理文庫 発行年月: 2007年08月 660円
評価 ★★★★★

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

あたしはメアリ・キャサリン・ブラックウッド。ほかの家族が殺されたこの屋敷で、姉のコニーと暮らしている…。悪意に満ちた外界に背を向け、空想が彩る閉じた世界で過ごす幸せな日々。しかし従兄チャールズの来訪が、美しく病んだ世界に大きな変化をもたらそうとしていた。“魔女”と呼ばれた女流作家が、超自然的要素を排し、少女の視線から人間心理に潜む邪悪を描いた傑作。


メリキャット お茶でもいかがと コニー姉さん
とんでもない 毒入りでしょうと メリキャット
メリキャット おやすみなさいと コニー姉さん
深さ十フィートの お墓の中で!


不覚にもめがしらが熱くなってしまった。
この怖さはもちろんメアリ・キャサリン(メリキャット)とコンスタンス(コニー)・ブラックウッドの一見、まともだけど他人と打ち解ける事ができない異常さからきているのだけれどそれを理解できない村人にもある。

だから本書の最後火事で焼けおちた屋敷(お城)に閉じこもってしまった二人に夜、村人が”椅子を壊してしまってごめんなさい”とメッセージとともにおいていくローストチキンの場面で眼頭を熱くしてしまったのだ。

この怖さは、だれの中にでもある、心の奥底にある、だけど社会的関係を壊すのが怖くて閉じこもる訳にはいかない。これを読んでいてこの怖さは現在の方が起こり得るのではとひしひしと感じた。

まあ、素直に悪女ものとして楽しめば良いのだろうが・・今もコニーとメリキャットは幸せに二人きりで暮らしているのでしょうね・・・

シャーリー・ジャクソン・・すごいです。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
↑本ブログに登録してます。宜しかったら応援クリックお願いいたします。(*^_^*)



作家サ行 | コメント:6 | トラックバック:0 |

「犬は勘定に入れません(下)」コニー・ウィリスを読みました

犬は勘定に入れませんを読み終わりました!!

犬は勘定に入れません(上)
犬は勘定に入れません(下)
著者 コニー・ウィリス 大森望(訳)
早川文庫
評価 ★★★★☆
面白かったです。

最後理不尽な女性上司レイディ・シュラプネルの一言に目が点になってしまいました。
あんたがそれを言うか・・・みたいな(笑)

まずこの変な題名から、単行本の方の表紙をみれば説明しやすいです。(解説からの受け売りですが)

犬は勘定に入れません

19世紀のヴィクトリア朝ユーモア小説 ジェローム・K・ジェロームの「ボートの三人男」(丸谷才一訳で中公文庫)の副題が”犬は勘定にいれません”と言うことです。こっちは主人公と悪友2人と犬のモンモランシーがテムズ河をボートで遡る旅のお話。犬をいれないでボートにのっているのは3人との事。

で本書の主人公ネッド・ヘンリーもネット(タイムトラベルの出入口)経由でヴィクトリア朝へ行くのです。その理由がタイムラグの治療のための休暇・・ですがそうはトンヤがおろしません。タイムラグ(ぼけ)のため、本来の任務をわすれ行き当たりばったりになります。
時代に介入した修正をするはずが行った先で友人となったテレンスは本来とは違う女性に恋してしまうし、釣り狂いの教授にはいつも邪魔(いつまでたっても目的地につかない)されてぱなっし。 
プリンス・アーマジュマンド(猫の名前)を同僚のヴェリティが助けたばっかりに時代は齟齬を生じ始めた・・・でも本来はホントに死んでたの?果たして。

でてくる人がみんな気持ち良くて(モーレツ女上司のレイディ・シュラプネルでさえ)面白いです。

そうそうこの本の中に探偵小説の蘊蓄がでてきてクリスティのポアロやドロシー・セイヤーズの話がでてきてファンはにんまりすると思います。それとコリンズの「月長石」をこれから読もうと思っている人。興味のある人にはちょっとショック(解説では平気だと書かれていますが)な場面が出てきます。(自分も未読で読みたいとは思っていますが・・あの厚さが)

背表紙が水色なのでSFですがSF、SFしてないのでどなたにも読める本だと思います。
ゲラゲラする笑い(ぷっとするところはいっぱいですが)ではありませんがほのぼのニンマリ系の面白さです。


にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
↑本ブログに登録してます。宜しかったら応援クリックお願いいたします。(*^_^*)

作家ア行 | コメント:6 | トラックバック:0 |

「犬は勘定に入れません(上)」コニー・ウィリスを読みました


犬は勘定に入れません(上)
著者 コニー・ウィリス 大森望(訳)

評価は下巻読了時にしますね。

SFでミステリーで恋愛小説でドタバタ・・・。面白・・・い。

時空の齟齬と不一致を治すのに現在(2057年)に連れてきてしまった性悪な猫をヴィクトリア朝の時代い返還すべくネッド・ヘンリーはタイムラグ(時空に降下しすぎで思考力低下、注意力低下・・・タイムトラベルの時差ボケみたいなの)をおして過去へ。はたしてその結果は・・

途中、文学作品や詩の引用がいっぱいでてきてそっちも楽しいです。
では下巻へ・・


【内容情報】(「BOOK」データベースより)

人類はついに過去への時間旅行を実現した。その技術を利用し、オックスフォード大学は、第二次大戦中、空襲で焼失したコヴェントリー大聖堂復元計画に協力している。史学部の大学院生ネッドは、大聖堂にあったはずの“主教の鳥株”を探せと計画の責任者レイディ・シュラプネルに命じられた。だが、21世紀と20世紀を何度も往復して疲労困憊、とうとう過労で倒れてしまった!?SFと本格ミステリを絶妙に融合させた話題作。ヒューゴー賞・ローカス賞受賞。

作家ア行 | コメント:4 | トラックバック:0 |

ある読書者のある休日

ある読書者のある休日

昨日の夜、ベットの中で本をよみながらわりと早い時間に落ちてしまったので今朝は目覚し時計のけたたましいベルが鳴る前に目を覚ました。(きっとお酒を飲んだせいだ・・)
あと200頁を読み終わるつもりだったのに・・・睡魔に襲われてしまったなとこれまで何千回繰り返してきた事を何千回目か悔いた。
 目を開けると目の前の本は閉じていて栞もない。パラパラとたしかこの辺かと読みかけの部分に栞を入れ直しベットから這い出す。
 居間に行き、ちょっと濃い目コーヒーを入れる。頭がはっきりする様にミルクと砂糖もいれてしまう。(自分は朝食はたべないのだ)
オーディオセット(高級に聞こえるがただラジカセにCDがついたの)の電源をいれる。
用意ができたところで続きにとりかかる。(もちろん読みかけの本の事だ)
そう云えば読めない漢字があったのだがどのページだったか・・・・

ちょっと疲れたところでパソコンの電源をいれブログのチェックをする。
読了した本の感想をアップしブログ仲間の所にお邪魔する。

おっ、この本は読んだなコメント・・・コメント・・
最近 ○○さん更新してないな。どうしたのかな、元気だと良いけど。
本の話題でなくてもいいから何か記事をアップしてほしいな・・・
なんて事を考えながら次々と閲覧していく。
今回はちょっと趣味が合わないかな・・でも面白そう
こうして積読本の候補を次々と増やして、昼になってしまう。

何杯目からのコーヒーを飲みきり、財布と手帳と文庫を鞄につめ本屋に向かう。
雑誌、文庫、単行本、新書と一通りまわって新刊をチェックする。

新潮からおもしろそうな海外ミステリーがでてる・・でも上下だ・・どうしようパラパラと・・買っておこう(この前買ったレベッカも上下の二巻だったのに)いつ読むの・・
でも本を読む第一歩は買う事だし・・・本を買う事は自分の使命だし???と心のなかで葛藤しつつ別の本も買ってしまう。こうして200冊は超えているであろう積読を増やすのだ。(ちなみに今回購入したのはユダヤ警官同盟、上下巻ともう何冊か・・おいおい)

家に帰り再びコーヒーを入れ直し、柔らか目の椅子にすわり・・そのまえにラジカセとパソコンのスイッチを入れる。で読みかけとは違う本に目を通す。

と一日幸福な時間は過ぎていくのであった。
雑記 | コメント:4 | トラックバック:0 |

「火星ダーク・バラード」上田早夕里を読みました。


火星ダーク・バラード
著者上田早夕里
ハルキ文庫
評価 ★★★★★

良かったです。”魚舟・獣舟”を読んでから本書が気になってました。
小松左京賞受賞も納得の傑作。

水島は女性ばかり殺害する(小鳥の墓にでてきましたね)犯人を特別車両で護送している途中,不可解な事故から同僚の神月璃奈を亡くしてしまう。そしてその疑いが自分に及ぶ。
数々の妨害のなか独自に捜査をしていくうちにある特殊な能力のある少女アデリーンと出会う。
少女は宇宙開拓のため遺伝子操作で”作られた人間”だった。彼女らはプログレッシブと呼ばれそしてその能力とは人と共感する事により力を放出すること。
水島はその背後の権力から執拗な妨害をうけるが信念を貫きとおす。
アデリーンは水島といる時に能力が安定する。このことに水島の存在理由が増していく・・・。

特別の存在として作られ育てられたアデリーンたちの哀切と水島の苦悩が綾になり物語は走り抜けていく。面白かったですよ。SFを意識しなくても読めると思うのでSF嫌いの人にも是非読んで欲しいです。

【内容情報】(「BOOK」データベースより)

火星治安管理局の水島は、バディの神月璃奈とともに、凶悪犯ジョエル・タニを列車で護送中、奇妙な現象に巻き込まれ、意識を失った。その間にジョエルは逃亡、璃奈は射殺されていた。捜査当局にバディ殺害の疑いをかけられた水島は、個人捜査を開始するが、その矢先、アデリーンという名の少女と出会う。未来に生きる人間の愛と苦悩と切なさを描き切った、サスペンスフルな傑作長篇。第四回小松左京賞受賞作、大幅改稿して、待望の文庫化。


魚舟・獣舟
も良かったです。

にほんブログ村 本ブログ 読書日記へ
↑本ブログに登録してます。宜しかったら応援クリックお願いいたします。(*^_^*)

作家ア行 | コメント:8 | トラックバック:0 |
| ホーム |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。